住宅設計以外で一級建築士を活かせる意外な仕事|建築士の転職戦略
少子高齢化と人口の減少が進行している近年、一級建築士として働く方の中には「これからも仕事があるのか?」と不安を感じる方も多いと思います。働き方改革が遅れている建設業はハードワークになりやすいこともあり、異業種への転職を検討する方も少なくありません。
そこで今回は、住宅設計以外で一級建築士資格を活かせる、意外な仕事をピックアップしてご紹介します。これからの時代を見据えた転職戦略の考え方も紹介しますので、キャリア構築の参考にしてみてください。
目次
■一級建築士の活躍の場は意外と広い
■設計以外で一級建築士を活かせる意外な仕事
■【令和版】一級建築士の転職戦略
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■一級建築士の活躍の場は意外と広い
建築士資格を活かした仕事というと、建物の設計や監理業務をイメージする方がほとんどだと思います。しかし建築物のスペシャリストである一級建築士の活躍の場は、ハウスメーカーや設計事務所だけではありません。
建築・建設関連でも一般的な設計以外の業務はたくさんあり、探してみると意外なお仕事が見つかることも。
もし一級建築士として働いていて転職を考えるなら、広い目で業界を見渡して自分に合った仕事を見つけてみましょう。
■設計以外で一級建築士を活かせる意外な仕事
・調達/購買管理
マンションやビル、プラントなど比較的規模の大きい建築物を扱う企業では、建材や設備の仕入れや在庫管理、単価交渉などを行う部門を設けている場合があります。
用途に合った素材や建材か判断したり、市場調査をして価格交渉をしたり、一級建築士資格と現場ノウハウを十分に活かせる仕事です。特に大手の建設業やディベロッパーでは、一級建築士資格を必須条件にしているところもあります。建築士資格を武器に大手企業への転職を考えている方にオススメの職種といえるでしょう。
打ち合わせが多く営業職に近いイメージのため、コミュニケーションや交渉力に自信がある方にも向いているかもしれません。
・公務員
各自治体の公共建築物の施工・維持管理や建築確認申請などの受付業務など、公務員として建築士資格を活かすのも比較的人気の高い選択肢です。
基本的には書類や現場のチェックが主な業務となり、建築物を設計することはありません。市役所や町役場が職場となるため、多少の残業はあってもホワイトな働き方ができるのが公務員の大きなメリット。お子さんの誕生などで家族との時間を重視したい方、現場監理と設計の忙しさに疲れた方の転職先として人気が高い職種です。
・施工管理
マンションやビルなどの大規模な建築を扱う企業では、一級建築士資格保有者を施工管理業務で募集しているケースも多いです。施工管理技士とくらべると携われる対象工事は少なくなりますが、現場によっては一級建築士だけで対応できるケースもあります。
ゼネコンなど大手企業は中途採用の難易度が高いですが、一級建築士資格があれば応募資格を満たせる場合も多いです。
・不動産
最近は中古住宅の流通が増えたこともあり、一級建築士による住宅診断(ホームインスペクション)を実施する不動産会社も多いです。ホームインスペクターなどの民間資格とくらべて、国家資格である一級建築士が転職時に強いのは言うまでもありません。
中古+リフォーム・リノベーションは今後も伸びていくことが予想されますので、実績を積んで不動産分野で独立を目指せるのも魅力的です。賃貸・売買ともに一級建築士としての専門知識と肩書は、十分に活かすことができます。
・大手企業の店舗プロデュース
衣料や飲食などの大手企業は、新規出店する店舗のデザインや施工監理を行う社内部署を持っているケースが多いです。一級建築士資格を活かし、建築系以外の大手企業へ転職できる意外なルートの一つといえるでしょう。勢いのある企業やジャンルを狙い撃ちすれば、昇進や年収アップのチャンスも大きいです。
設計やデザイン業務が含まれる場合もありますが、社内外へのプレゼンや工事費の精査などコミュニケーション能力も活かせます。グローバル展開している企業の場合、海外プロジェクトに関わるチャンスも多いようです。
・コンサルタント
建物単体の設計にとどまらず、地域調査や街づくりとの連携、地域住民との話し合いなど全体の調整をおこなう職種です。建築物の立案段階で、発注者の依頼を受けて実際に実現可能かどうかを調査し企画を調整するのが主な仕事内容です。
空港や駅などの公共交通機関、ビルや商業施設、トンネルや橋梁などの土木など比較的大規模な建築が対象となります。公共事業や民間企業など発注者もさまざまで、大規模プロジェクトに関わりたい方にオススメ。
経験と実績を積んでコネクションができれば、独立開業の道も検討できます。建築士としての経験以外も求められるためいきなり独立するのは難しいですが、将来大きく儲けるチャンスがあります。
■【令和版】一級建築士の転職戦略
・副業から始めてみる
今お勤めの会社や組織が副業OKなら、いきなり転職するのではなくまず体験してみるのがおすすめの戦略です。いまの立場や収入を失うことなく新しい職種を実体験し、転職後のイメージ違いを防ぐことができるのは大きなメリット。
普段の業務をこなしながら新しい仕事を請けるのは少し大変ですが、少しずつ始めて慣れていけば問題ありません。新しい仕事のノウハウを得ることは転職時に有利になりますし、後述するフリーランスに徐々に移行していくのも一つの戦略です。
・資格を軸に将来性の高い業界へ転職
前述したように建築士資格が活きる職種や業界はたくさんありますが、異業種に行くなら将来性の高い仕事を選ぶのが基本的な戦略です。
例えばフランチャイズの店舗プロデューサーになっても、その業界自体が縮小してしまったら仕事も無くなってしまいます。逆に成長性の高い業界や企業なら、昇進や収入アップも見込めます。
建築士資格の活用度や収入など目の前の条件面も大切ですが、将来性も見据えて業界を選びましょう。
・フリーランスという考え方もアリ
家族を養う立場の方からすると少し不安があるかもしれませんが、これからの時代は企業に所属せずフリーランスになるのも一つの考え方です。
ジャンルを問わず一級建築士を活かした仕事を受注することで、さまざまな経験を積めるのがフリーランスの大きなメリット。例えば住宅設計や店舗デザインなどを本業としながら専門家としてコラムを寄稿するなど、会社員にはできないパラレルワークも可能になります。複数の収入源があれば、路頭に迷うリスクを最小限に抑えられます。
最近はリアルなゲーム内の建築物を解説するプロ目線で解説するなど、今までにないユニークな仕事を見かけることも増えました。これを主業にするのは難しいですが、仕事の一つとして気軽に請け負えるのもフリーランスのメリットです。
終身雇用が終わったと言われる令和時代、思い切ってフリーになる選択肢も検討してみましょう。
■まとめ:さまざまなジャンルに目を向けて天職を探しましょう
建物の設計や施工管理だけでなく、意外と活かせる場が多い一級建築士の資格。転職を検討する際は、ちょっと視野を広げていろいろな業種に目を向けてみましょう。自分に合った意外な天職が見つかるかもしれません。
今回の記事が理想の仕事探しに役立てば幸いです。
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