これからの工務店経営を自社に置き換えて
これからの工務店経営を考えると、当社のようなWEB運用会社も全く考えるべき事は同じなのではないかと思います。
コロナは未だ根絶される事はなく、当たり前のようにコロナと共存する生活が続きます。そしてウクライナ情勢による原油と物価高騰。少子化、給料は上がるイメージが沸かず、資材・仕入れ価格の高騰が重なる。工務店を取り巻く環境変化が激しさを増しています。
新築住宅に特化して、一点突破を図ろうと考えても2040年頃には新設住宅着工戸数は50万戸の水準という時期が訪れる事が予測されています。
リーマンショック以前は年間100万戸以上有ったのに、今は80万戸時代、それがいよいよ50万戸へ。
人口が減っていく日本において、建物の床面積は足りている現況です。
今後落ち込む事が確定している新築市場、全体が落ち込む中でも横ばい以上になるポジションを見つけ、抜け道を探して勝ち抜けるのか。
新築事業でため込んだ経営資源で、リフォームなどの今後漸増が予測される市場に参入できるのか。
更に木造住宅四号特例の縮小・脱炭素の要請強化といった、住宅の安全・省エネ性能の担保は益々必然の流れになっています。
逆に申請業務や工程の生産性は落ちる・高い顧客対応品質が必要になってくると感じますが、このような社会の要請に向き合えた会社しか顧客から信用を得られず、今後生き残れないのではないかと思います。
工務店経営はこの変化について、事前に予測できるものと、予測できないものが有る中で「柔軟に変化できるかどうか」という事と「受注力を高める事」の2点が大事なのではないか思います。
その為には売上増というリスクを考え、会社を小単位にまとめて、とはいえ継続的に仕事を獲得できるシステムを作って受注力を高め、粗利改善をストイックに突き詰めてゆく。成長していないように見えて、自分たちなりに成長している実感が有る。そんな小さくて変化に強い会社を作るのも、高度成長期とは異なる今の成熟社会・不透明な環境下の価値観にフィットしていると感じています。工務店様にとっても、当社の経営に置き換えても一つの良い選択と思います。
自分も経営していて社員が5人以上になって思うのは、1人増えるだけで関係性の網の目は無数に広がり、そこには目に見えづらいリスクが有ると思うからです。そんな経緯から現在極力社員を絞り、リスクを潰しながら変化し続けたいと思って舵取りしています。
そして当社では年次でも月次でもなく、日次決算を行っています。常に自社の粗利や経常、残キャッシュがどのような動きになるか。天変地異で受注が止まったら何カ月間生き残れるか、楽観・悲観の両極端の間に複数のシナリオを頭に描きながら、未来のワクワクと悲観シュミレーションを同居させて経営の各部をチューニングし、戦略を考えます。私の毎朝の日課です。
当社の今の価値観は、リスクとなる売上を下げ、売上総利益を上げる事。
それが小さくて強い会社になる道だと思うからです。
今後の厳しい工務店業界において、クライアントと一緒に変化し続け必ず生き残ります。