WEB制作の見積、ミライスタイルの考え方
本日は日帰りで福岡に出張し、ミライスタイルが運用を務めるクライアント経営者との打ち合わせ。
世の中のあらゆる商材は、ネットコンテンツに置き換えられる事ができるようになっています。全てのモノがインターネットに繋がる・・ざっくりいうとこの事を“IoT(internet of things モノのインターネット化)”と言って語弊は無いです。
ITを介して、新しい関係性が生まれ、新しい産業や企業ネットワークの形態が生まれる。ビッグデータが経営に大きなインパクトを持つ。ITが世の中におよぼしている影響は計り知れません。
あらゆる業種でWEBサイト、もしくはWEBサービス(狭義にWEB上で完結するビジネスモデル)への事業展開ニーズ、つまりは高度なプログラミングに対するニーズが高まっています。
言わずもがなですが、会社概要のWEBサイトを作るのと、継続的に運用をしながら成長させるWEBサービスは全く違うものです。
そのため制作単価が異なるのは当然で、今回のクライアントの要望はどちらかというとWEBサービスに近いものでした。
WEB制作にはザックリと大きく3つの職種
① ディレクター
② デザイナー
③ プログラマー
があり、これらの職種の人工を計算して見積するのがこれまで常識とされてきました。
しかしこの人工(工数)を根拠とする見積に、ミライスタイルでは2つの矛盾があり、この部分をWEB運用という発想を重視する事で良い方向に変えていく事ができると考えています。
◆矛盾1:スキルが高い人ほど見積が安くなるという矛盾
どの職種も、スキルが高い人は早く仕事が終わります。
早く仕事が終わるので、スキルが高い人のほうが人工がかからない。
スキルを磨くほど、逆に給料が安くなってしまう。
これを解消するには単価を上げるしかないのですが、要件を深くヒアリングせずに制作単価をお伝えしてしまうと、後に引けなくなったりして、単価を上げるのが難しくなる場面もあります。
クライアントに対して職種の単価をお伝えしたほうが、見積価格の合意を得られやすいので、要件を聞かずに単価を伝えてしまう事も多い。結果として多くの仕事を安値受注する、、、非常に難しい問題です。
◆矛盾2:納品をゴールと考えるとWEBの価値が時間と共に下がる?
WEBを納品した時点で利益計上をすると、その後は追加費用が必要となります。
逆に、ミライスタイルのように月額定額サービスで、時間軸とともにビジネスとWEBサイトが成長する場合はどうでしょうか。
WEB運用ビジネスモデルの利点は、常に開発している“現在”が最もWEBサイトの価値が高くなる事です(下記グラフ参照)。
WEBサイトの価値が、クライアントのビジネスの成長曲線に近い右肩上がりのグラフを描くため、非常に理にかなった価格をお互いがやり取りする事になります。
ミライスタイルがWEB運用というサービスをしているのは、このように“現在”の価値を最大化して、常にクライアントに価値を提供し続けたいという理由からです。
ただ一方で全てのクライアントにこの方法がご提供できるかというと、そうではないのが実情です。
例えば行政やNPOのクライアントは年次予算が組まれてその中からWEB制作の予算取りがされる事が多い。
こうなると一旦金額を支払って納品を希望されます。
その場合は、要件をしっかりお聞きした上で、IT技術職の仕事価値を伝え、お互いに無理のない形で見積もりをお出ししています。
特に独立したてのフリーランスWEBデザイナーの方などに多いと思いますが、WEBの制作単価を安くしすぎて、後々自分が苦しんでしまう場合があると思います。
WEB制作をやっていて、これが一番きついです。
結局徹夜続きになって、長くは続かないと思います。
WEB制作の安値受注は、業界の悪しき慣習になっています。
今日はWEB制作者の方にむけて、ミライスタイルの見積の考え方が参考になればと思い、書いてみました。
ミライスタイルでは「活気あるIT技術者の育成」というミッションを、行動指針の中に定めています。
常にIT現場の仕事と、クライアントをつなぐ“WEB運用”という理念を、今後も皆様にお伝えしていきます。