ホームページ集客を成功させる工務店の運用チーム体制とは?
工務店のホームページ集客を機能させるにはウェブ開設後の更新、運用が欠かせません。しかし、多くの工務店さんではウェブ専任の担当者を置くのは難しく、兼任ではなかなか手が回らないのが実情です。そこで今回は、どのような人材を社内ウェブ担当者に選定し、ホームページ運用会社とどのように連携してホームページ集客を成功させるか、その運用チームづくりのポイント、ホームページ運用プロジェクトメンバーに必要なスキル、外注すべき業務と内製化すべき業務の考え方などについてご紹介します。
ホームページ集客に必要なチーム編成
ホームページ集客を実現するには、ホームページの制作はもちろん、開設後の更新やネットでの継続的な情報発信などの「運用」が鍵になります。ウェブ集客は担当者1人ではなく組織全体を巻き込んだ活動を行う必要があるため、どのような役割の人員をどう配置するかというチーム編成が必要です。以下に、一般的に社内チーム体制の例をご紹介します。
プロジェクトマネジメント/ディレクション
ホームページ集客のための戦略と施策の意思決定とプロジェクトのマネジメントを行うのがディレクションです。
全社の戦略やマーケティングの基本方針、ホームページ制作やリニュアルの意思決定、予算、プロジェクトへの人員編成、紙媒体やリアルチャネルとの連動を図るための部門横断的な企画、ホームページの制作やリニュアルプロジェクトなどのマネジメント機能を担います。
工務店さんの規模にもよりますが、経営層もしくは部門予算などの意思決定権をお持ちの方がディレクションをされるケースが一般的です。
コンテンツ制作/編集
専任、兼任いずれの場合もありますが、インターネット集客をコンスタントに実現するためのウェブ担当者が、ホームページや販促のコンテンツ制作・編集の役割を担います。社内外から魅力的な素材(写真、文章、資料等)を集め、外注先との窓口となりホームページのコンテンツを企画・開発していく、編集者のような役割です。
施工事例などに掲載する写真や、お客様の声の動画を撮影するためにプロのカメラマンを手配したり、ホームページに掲載する原稿を外部のライターに委託するなど、外注先の窓口となります。必要な機材やソフトを揃えるなどの環境を整備するバックオフィスの役割も担います。
ウェブ運用担当/メンバー
ホームページのコンテンツとなるブログ原稿の作成などを行い、ホームページの管理画面から投稿する役割です。ウェブ担当者が行うこともありますが、営業、設計、素材の調達、施工など、組織横断的にそれぞれの現場のスタッフが発信するライブ感のある情報も魅力的なコンテンツになります。
プロモーション/販売促進
ホームページ集客のために、検索エンジン対策や様々な媒体からの誘導を行います。
・リスティング広告(検索キーワード連動広告)やバナー広告(ウェブ上に表示される画像広告)の運用
・ランディングページ(広告をクリックした際に表示される特設ページなど)の制作
・ポータルサイトなどへの広告の掲載
・SNS(フェイスブック、Instagram等)への投稿やメールマガジンの配信
・SEO(検索エンジンの上位表示など自社のホームページが適切に表示されるようにする)対策
・イベント・チラシとなどのオフラインとの連動施策の検討
など様々な方法があります。
ディレクターとウェブ担当者が外部の制作会社との窓口になり、これらの一部または全部を依頼する場合も多くあります。
インバウンド対応/反響営業
ホームページからの問い合わせ内容に応じて、電話やメール、オンライン(Zoom等)、LINE・SNSなどでファーストコンタクトに対応する役割です。資料発送やアポイントの取得などにつなげるために、インサイドセールス(電話・メール・オンライン等のリモートでの反響営業)チームを編成する工務店さんも増えています。
チーム編成のポイント
工務店のホームページ集客を成功させるには、お客様への認知、興味喚起、提案、動機付け、クロージングまで、一貫したセールスプロセスが仕組みとして組み立てられている必要があります。これらの仕組みを機能させるために、それぞれの担当者とその役割を明確にすることが重要です。
工務店ホームページ担当者に必要な3つのスキル
企業規模にもよりますが、専任のホームページ担当者を配置している工務店さんは、まだそれほど多くはないと思います。小さな工務店さんは若手の経営者や幹部クラスが担当されています。ビルダーさんでも営業企画やマーケティング担当者が兼務する場合もあります。できれば専任担当者が望ましいのですが、兼務でも以下の3つのスキルの視点から人選するとよいでしょう。
テクニカルスキル
ウェブ担当者として必要なウェブ運用のテクニカルスキル、ITリテラシーは、普段から、パソコン、インターネット、スマートフォン、SNSなどを仕事やプライベートで使っている程度のリテラシーでも問題ありません。ウェブまわりの専門知識は実務の中で習得していくことができます。
パソコンなどに詳しいことよりも、チラシ作成などの販促物をデザイン、キャッチコピーも含めて自分で作成するような方はウェブ担当者としても適任といえるかもしれません。できれば営業経験があり、営業ツールを自分で考えて作れるスキルがあれば、ホームページの運用でも機動力を発揮してくれるでしょう。
ヒューマンスキル
ウェブ担当者は、自社の戦略を理解し、社内の各部署・担当者と連携しながら、外注先との窓口となり、ホームページ集客を行っていく必要があります。
テクニカルなスキルよりも、社内外とのコミュニケーションを円滑にする対人感受性を必要とするヒューマンスキルのほうが、ホームページを継続的に運用して集客に結びつけていく体制を構築するためには重要なスキルになります。
コンセプチュアルスキル
物事の全体像を把握し、そこから本質を抽出し、成功や失敗のパターンなどを体系的に整理して、PDCAを回してプロジェクトを成功に導くために必要なスキルです。コンセプチュアルスキルには、論理的思考、分析的思考、多面的視野、俯瞰力、自由な発想、受容性、柔軟性、好奇心、探求心、チャレンジ精神といった要素があります。
経営層やリーダー層に求められるスキルの1つですので、現時点でマネジメント経験がなくても、ディレクターのもとウェブ担当としてプロジェクトを推進することでコンセプチュアルスキルを磨くことができます。
未来の幹部候補として育成したい人材をウェブ担当者として抜擢するという考え方も一案です。ウェブ担当者がコンセプチュアルスキルを身に着けることで、後々、リアルとウェブの全社のマーケティングが一体として機能しやすくなります。
外注すべきか、内製化すべきかの判断
予算配分の適正化~社内でできること、できないことを明確に
マーケティング予算の中で、どのようにホームページ集客に予算を配分して成果につなげるか。ディレクターの意思決定もしくはウェブ担当者に権限を委譲してコントロールすることになります。
マーケティング予算は、オンライン、オフラインそれぞれの施策にかかる費用が計上されていると思います。チラシなどの紙媒体によるオフライン集客であれば、印刷費や紙代などの原価、配布を外部委託する外注費、原稿作成や素材集めをするための人件費などがかかります。
ホームページ集客の場合、ホームページ制作費、サーバーの保守管理、コンテンツの更新や、効果的に集客するためのSEO対策、リスティング広告、SNSの活用なども必要になります。
これらを社内で内製化するか、制作会社などに外注するかは、プロジェクトを成功させるための重要な選択になります。
短期的成果と中長期的成果を両立させる
外注するか内製化するかの選択は、短期的な成果と中長期的な成果を両立させるという視点が重要です。
まず、集客に直結する業務は、ホームページから問い合わせがあった後の契約までのクロージングプロセスです。次に、ホームページにいかに見込み客を呼び込むかという視点です。いますぐ客を集客する活動と同時に、未来の顧客を育てる視点も重要となります。
これらの短期的、中長期的な成果に直結する業務のうち社内にノウハウがあるもの、ないものを選別して、優先度の高い業務を外注化して時間のロスを最小化するのが効果的です。
短期的成果を獲得する
例えば、短期的成果を得るためにリスティング広告に予算を集中投下しても、ホームページのデザイン、コンテンツ、使い勝手がよくないと成果につながりません。たとえ広告予算をかけた時だけ集客ができたとしても一過性の効果にすぎずません。キャンペーン依存になってしまうと、毎回多額の予算を投じ続けなければならない、いわばカンフル剤を打ち続けなければならないのです。これでは効果も短期的で、しかも組織内にノウハウが蓄積されていきません。
中長期的な資産を形成する
せっかくホームページに予算を配分するのであれば、できるだけ安定的に集客につながる仕組みを構築すべきだと思います。未来の資産を形成するように育てていく継続的な投資としてホームページを位置づけることが必要です。
相乗効果の発揮
そのホームページをウェブ担当者が自ら考え、行動して育てていく。そして社内に集客のノウハウが蓄積され、キャンペーンに依存することなく、お客様との関係が繋がっていくことにもつながります。こうしたお客様との関係を最適化する仕組みが構築できれば、短期的なキャンペーン広告も成果に繋がりやすく、中長期的な施策との相乗効果を発揮できるのです。
まとめ
工務店ホームページ集客のチーム編成は、ホームページ運営のためのチームのみならず、新たな顧客構造づくりのための重要なプロジェクトです。単にホームページを作成する、更新するといった業務ではなく、戦略的な観点から集客につながる営業施策、現場との連携が必要です。このような全社戦略を踏まえた動きをするためには将来の幹部候補の人材育成にもつながります。組織横断的なプロジェクト推進により組織の体質を改善し、人材育成にもつながる重要な施策と言えるでしょう。
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