“木材の価格高騰”は住宅業界をどう変える?今後の価格はどうなる?

昨今、建築業界を騒がせている「木材の価格高騰」ですが、とかく住宅においてはその影響を直接的に受けています。

では、木材の価格高騰はいつからどうして始まったのでしょうか?そして、今後はどのようになっていくのでしょうか?

そこで、今回は「木材の価格高騰」の原因から今後の価格推移についてまで詳しく解説します。


目次
■ 木材の価格高騰「いつから」「どうして」始まったの?
■ 今後の木材価格はどうなる?いつまで高騰は続く?
■ まとめ





■ 木材の価格高騰は 「いつから」「どうして」始まったの?

木材の高騰に伴い、今多くの工務店やハウスメーカーが木造住宅の価格を値上げしており、マイホーム新築を検討している人へ直接的な影響を及ぼしています。

特に2022年上半期からは値上げ傾向が強くなっており、マーケットが縮小しているのが現状です。

実際に2022(令和4)年7月の新築住宅着工戸数は前年比-5.4%、3ヶ月連続で減少傾向にあります。
(参考:e-start|新築着工戸数


では、なぜ今木材の価格が高騰しているのでしょうか?

その原因は主に4つあります。

では、それぞれ解説していきましょう。

〈第三次ウッドショック〉

2021年から世界を賑わせている新型コロナウイルスですが、感染拡大に伴って“巣ごもり需要”や“ステイホーム”の傾向が高まり、一時的に世界各国で新築住宅着工件数が増えました。

そこに、感染抑制を目的とした運輸ルートの縮小や人員不足が相まって、中国やアメリカなどを中心に木材の抱え込みが始まったのです。

日本においてもその影響は大きく、2021年以降木造住宅に多く使われる製材や集成材の価格が急騰しました。

引用:経済産業庁|いつまで続くウッドショック;価格の高止まりが需要に影響?

この現象を一般的には「第三次ウッドショック」と呼んでいます。


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ミライスタイル|コラム|第三次ウッドショックとは?原因から今後建築にもたらす影響まで詳しく解説

〈ウクライナショック〉

ウクライナショックとは、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻に伴う世界的影響を指し、建築業界においてはロシアからの輸出木材の制限や価格高騰を意味します。

ロシアは世界有数の木材輸出大国であり、日本をはじめとした“非友好国”に対して、一部製材の輸出を禁止したのです。

引用:林野庁|ロシアからの木材輸入動向などについて
矢印

2022年3月9日より、ロシア政府は“非有効国”への丸太・単板の輸出を禁止しました。


それが引き金となって、ウッドショック時と同様に先進諸国による資材の抱え込みが進み、価格高騰や仕入れ困難、納期遅延の状況が続いています。

また、ロシアが木材と同様に原油や天然液体ガスの輸出も制限していることから、木材運搬業や製材業にも影響を及ぼしており、その余波が木材価格にまで伝わっていることも一因です。


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ミライスタイル|コラム|”ウクライナショック”が建築業界にもたらす影響とは?現状と今後の対策について

〈米中経済と貿易摩擦〉

中国とアメリカの木材需給は、世界の木材価格を決めると言っても過言ではありません。

国際連合食糧農業機関(FAQ)の発表によると、2018年の世界木材消費量及び輸入出量と米中が占める割合は以下の通りです。

農林金融|米中貿易摩擦の木材貿易への影響 ─米中両国と世界の動き─のデータを元に作成)


つまり、多くの木材を消費して売買するアメリカ・中国の経済は、世界の木材価格に大きく影響するのです。

実際に、コロナ禍以降にアメリカと中国の新築住宅着工戸数が増えたことで、世界的な資材不足と価格高騰が起きています。

そして、もう一つの要因が「米中貿易摩擦」です。

両国間で追加課税を制定し合う状況が続いており、その一連の動きの中、アメリカは2018年から中国から輸入される木材についても制裁関税を決定しました。

その影響で、アメリカの需要が他の輸出国へ向き、価格高騰を引き起こしたと言われています。

このように、米中2国の情勢によって、その他の国へも影響を及ぼすのです。

〈歴史的な円安〉

2022年から、歴史的な円安が続いています。

多くのエコノミストは、その原因を以下のように考えています。

ロシアによるウクライナ侵攻以降、為替相場で円安が急速に進んだ。直接の原因は、インフレに対応するため利上げを行う欧米と、金融緩和を継続する日本の間の金融政策スタンスの違いにあるが、折からの国際的なエネルギー・食料価格上昇と相まって、国民の間で円安に対する不満が広がった。

引用:リコー経済社会研究所|円高から円安局面への歴史的転換か?=日本経済を揺るがせた為替相場の歴史=


この円安減少に伴い、木材の半数以上を輸入している日本において、国内における木材価格高騰に拍車をかけました。

しかし、実はこの影響は日本にとって一つのメリットをもたらしてくれます。

それが、「国産材利用の促進」です。

今までは大量に輸入された輸入材と少量の国産材の価格差が大きく、どうしても高価な国産材があまり利用されてきませんでした。

しかし、円安によって輸入市場が縮小している現状においては、その価格差が縮まっています。

政府も「国産材転換支援緊急対策事業」を打ち出し、国産材へ転換するための支援を行なっています。



■ 今後の木材価格はどうなる?いつまで高騰は続く?

いくつもの要因が度重なったことで長期化している木材の価格高騰ですが、2022年上半期に入ってからその傾向は緩やかに下降し始めています。

例えば、木材の輸入物価指数は、世界が“アフターコロナ”の生活に慣れてきたことや各国の様々な施策によって、低下してきています。

引用:経済産業省|どうなったウッドショック;価格の高止まりが需要を抑制?


ただし、まだまだロシア・ウクライナ情勢に終息の兆しはなく今後も予断を許さない状況には変わりありません。

そのことから日本国内における新築住宅着工戸数は、中国株の大暴落が起こった2015年と同水準にまで落ち込んだままです。

引用:経済産業省|どうなったウッドショック;価格の高止まりが需要を抑制?


この現状を踏まえて、日本政府はウッドショックやウクライナショック時のような一時的かつ爆発的な価格高騰と言うよりも、需給バランスに関連付いた微増減を繰り返すよう動きになることを予測しています。

その結果、当分の間は国内での価格は高止まりして、戸建住宅のマーケットが徐々に回復すると共に緩やかに価格も下降していくとも言われています。
(参考:経済産業省|どうなったウッドショック;価格の高止まりが需要を抑制?

つまり、今こそ住宅業界にとって“踏ん張りどころ”であり、徐々に明るい兆しが見え始めてくる頃と言えるのではないでしょうか。

そして、今受注縮小でお悩みの企業様こそ、今後の価格動向に合わせた備えが必要となるはずです。



■まとめ

木材の価格高騰は、住宅業界に大きな影響を及ぼしています。

会社の大小問わず、受注縮小に悩まされているところも少なくないはずです。

しかし、政府や多くの専門家は価格の高騰は既に高止まりの局面を迎えており、今後緩やかに高騰前の状況へ戻っていくことを予想しています。

そんな今だからこそ、“その時”に備えた需要の抱え込みが重要です。

国土交通省が行った令和3年度住宅市場動向調査によると、注文住宅に関する情報収集について27.5%もの人がインターネットを利用したという結果が出ています。

つまり、自社ホームページのリモデルにこそ、受注拡大のチャンスが潜んでいるのです。

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著者情報

メイン奏

メイン奏(株)ミライスタイル ライター

建材メーカーにて住宅やオフィス、店舗のリフォームに携わった後、設計事務所や教育機関での業務経験を経て、建築系ライターとなりました。今まで現場で目の当たりにした リアル な情報を皆様にお伝えしていきたいと思っております。

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