2021年と2022年で“新築住宅着工戸数”はどう変わる?推移データを徹底分析

建築、特に住宅建設に携わる方にとって「新築住宅着工戸数」は景気を表す重要な指標でしょう。

残念ながら、ここ数年この新築住宅着工戸数が低迷しているのが現状です。

では、昨年2021年と今年2022年ではどのように推移しているのでしょうか?

そこで、今回は「新築住宅着工戸数」の2021年と2022年のデータから、今後に向けた対策についてまで詳しく解説します。

工務店様・設計事務所様で今後の経営に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。


目次
■ 新築住宅着工戸数が低迷した原因は?
■ 2021年はどうだった?
■ 2022年の推移は?10年後20年後はどうなる?
■ 近い未来に備えて工務店・設計事務所ができることは?
■ まとめ





■ 新築住宅着工戸数とは?低迷が続いてるって本当?

建築現場

新築住宅着工戸数とは、年間で新たに建設された住宅棟数のことで、住宅業界の商況を把握する指標の一つです。

その時代の経済状況を如実に反映するため、景気の良し悪しに合わせてその数値も上下を繰り返してきました。

1980年台から1990年にかけては、途中バブル期・バブル崩壊があったものの、少ない年でも年間120万棟の新築住宅が建てられていました。

しかし、年々緩やかにその数は減少し続け、2008年に起こったリーマンショックの翌年には80万棟を切る水準にまで激減し、その後も100万棟との間を上下し続けています。

国土交通省|建築着工統計調査のデータを元に作成)


その後アベノミクスなどの政府の様々な施策が功を成し、再び上昇傾向が見えてきたのも束の間、新型コロナウイルス感染拡大、第三次ウッドショックが起きてしまいました。

それによって、日本経済が全体的に低迷し、新築住宅着工戸数がリーマンショック前までに回復する見込みが遠のいてしまったことは否めません。

実際に、コロナ禍で倒産を余儀なくされた業種の第2位が「工務店」で、特に小規模の会社は市場縮小の煽りを直接的に受けてしまったのです。

引用:リフォーム産業新聞|「夏にはもっと増える」建設・リフォーム業のコロナ倒産が1年で5倍増の衝撃! TDB調査員が2022年の動向予測

一方で、大手ハウスメーカーはその企業力からダメージを最小限に食い止めることができており、新築住宅においてはそのシェアの約20%が大手企業で占めているとも言われています。

つまり、中小企業にとっては減少傾向にある受注件数を獲得することは相変わらず厳しいというが現状です。



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■ 2021年はどうだった?

2019年12月に始まった新型コロナウイルス感染拡大に伴い、翌年2020年には経済的不安から新築住宅着工戸数は、905,123棟(2019年)から815,340棟まで大きく減少してしまいました。

しかし、徐々に社会が “ウィズ・コロナ” の生活に慣れたこともあり、2021年には前年度約5%増の856,484棟にまで回復しました。(参考:国土交通省|建築着工統計調査

一方で、興味深いのがリフォーム市場はそれほど新型コロナウイルスの影響を受けていないという点です。

引用:令和3年度住宅経済関連データ|住宅リフォームの市場規模

新築住宅着工戸数が激減した2020年の数値を見ても、前年とほぼ変わりません。

これは、中古住宅のリノベーションがトレンドであることが要因として考えられます。

従来の「新築への憧れ」を持つ人が減り、サスティナブルな志向の人が増えたことで中古住宅の価値が再認識されてきました。

不景気からの経済的不安とトレンドが相まって、新築需要が中古住宅・リノベーション市場に移行したことは否定できません。



■ 2022年の傾向は?10年後20年後はどうなる?

施主

2021年に回復し始めた新築住宅着工戸数ですが、今年2022年はどのような動きを見せているのでしょうか?

ここで参考になるのが、国土交通省が毎月発表している住宅着工統計です。

2021年1月から2022年7月までのデータを見てみましょう。

国土交通省|建築着工統計調査|記者発表資料のデータを元に作成)


1〜3月までは前年比で微増しているものの、4月以降は前年を下回る数値が続いています。

もしこのままの傾向が続けば、残念ながら新築住宅着工戸数の回復は遠のいてしまう可能性が出てきます。

では、この先10年後20年後には新築住宅市場はどのように変化していくのでしょうか?

多くの専門家の予想によると、短期的視点ではロシア・ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの影響が長引くことがあれば、ウッドショックから続いている供給制約が継続し、数年の間は微減し続ける可能性があるとこことです。

長期的に見ても、残念ながら新築住宅需要は縮小するという見立てが通説となっています。

一方で、中古住宅市場は今後も拡大していくことが予想されており、それに伴いリフォーム市場も微増していくと考えられています。
(参考:野村総合研究所|2040年度の新設住宅着工戸数は49万戸に減少、2040年の既存住宅流通量は20万戸に増加する見通し

つまり、今後ハウスメーカーや工務店は新築住宅に執着したビジネスモデルでは存続が厳しくなっていく恐れがあるということです。

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■ 近い未来に備えて工務店・設計事務所ができることは?

工務店

新築住宅市場が減衰しつつある現状において、これからも受注を維持拡大していくためには今までのやり方では通用しないことも覚悟しなくてはいけないかもしれません。

しかし、まず何から改変していけばいいか分からない方も多いはずです。

  • 「トレンドや顧客ニーズに乗り遅れない」
  • 「関連法令や補助制度などの最新情報を積極的に得る」
  • 「自社ホームページの整理・差別化や顧客ファーストの情報発信」
  • 「リノベーション事業の強化」…


近い将来に向けて、“今できること”を着実に進めていくことで、市場縮小にも負けない企業作りが実現できると言えるでしょう。

特に、自社ホームページの改変は大きな課題のうちの一つです。

なぜなら、エンドユーザー、特に住宅建設を検討する若い世代の人は情報収集をインターネットで行なっているからです。

国土交通省が行った令和3年度住宅市場動向調査によると、注文住宅に関する情報収集について27.5%もの人がインターネットを利用したという結果が出ています。

これは、住宅展示場を利用した割合49%に次いで二番目に多い数字です。

つまり、自社ホームページのリモデルにこそ、受注拡大のチャンスが潜んでいるのです。



■まとめ

新築住宅着工戸数はその年の住宅市場を顕著に表す指標です。

経済状況によって大きく変動するため、工務店や設計事務所の場合は経営方針を決める重要なデータとなります。

残念ながら当面の間は急激に増加する可能性は低いですが、そんな今だからこそ競合他社との差別化を図ることは重要なポイントとなるはずです。

できることは色々ありますが、その中でも特におすすめなのが「ホームページのリニューアル」。

読み手に有益となる情報を積極的に発信することで、確実に会社の信頼度は高まります。

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著者情報

メイン奏

メイン奏(株)ミライスタイル ライター

建材メーカーにて住宅やオフィス、店舗のリフォームに携わった後、設計事務所や教育機関での業務経験を経て、建築系ライターとなりました。今まで現場で目の当たりにした リアル な情報を皆様にお伝えしていきたいと思っております。

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