人工知能(AI)について
最近は、新聞でもAIという単語を目にする機会が多くなりました。
本日は、「人工知能(AI)」について紹介します。
人工知能の成り立ち
1956年研究者が米ニューハンプシャーダートマス大学に集まり、人工知能という言葉が生まれました。
人工知能は研究者の間でも定義が定まっていません。
しかし、東京大学大学院工学研究科特任准教授の松尾豊氏は2016年4月発売の中央公論誌上で、気づくことのできるコンピュータであると定義しています。
この時から1960年代までと、1980年代に2度の人工知能ブームが訪れ、国も企業も多額の予算を費やしました。
思ったほどに進歩せず、それは失望のもとに終息しました。
そして最近では「クラウド」や高速なネットワークインフラが整備されました。
これらの要素を統括し次のステップに進む技術としての「人口知能」に再び大きな注目が集まっています。
以下に人工知能が社会に進出した例を取り上げます。
人工知能の事例
2014年6月5日にはソフトバンクにより、感情を持ったロボットPEPPERが発表されます。
PEPPERは高さ120cmのロボットで受付、介護、PR、イベントなどビジネスの分野でも幅広く活用され始めます。
PEPPERはそれまでの産業用ロボットと違い、悲しそうな時は人を勇気づけ、楽しそうな時は盛り上げる機能に特化しています。
このPEPPERの凄いところは人の感情を読み取ることが出来るという事です。個人の反応に合わせた情報が提供できます。
2016年3月にはGoogle Deep Mind 社が開発した
5番勝負人間と人工知能の5番勝負が行われ、人工知能が世界チャンピオン李セドルを破りました。
これまでの常識では、コンピュータが得意なことは計算を苦にしない、ミスをしないことでしたが、解説者ですら一見して気が付かないような定石を覆す1手を繰り出して勝利します。
これは名人の模倣ではなく自分で考えた手であることを証明するものでした。
なぜそんなことが出来たかというと、過去に行われた膨大な数の対局の記録をし、膨大なビックデータを自立学習させ、ALPHA GO自身が自分を強力なシステムに作り上げた結果です。
「ディープラーニング」を使うと、人間の脳の仕組みに近い方法で自分で学習するようになります。
人間と違いコンピュータは疲れません。結果世界レベルとなりました。
皆様はドラえもんの「翻訳こんにゃく」という秘密道具をご存じでしょうか。
これが人工知能によって実現するかもしれないといわれています。
つまり今の社会ではほとんどの仕事でAIにとって代わり、言語の壁が取り払われ、人工知能に仕事を奪われる見込みとなっていますが、
最終的な判断と意思決定は人間にしかできないといわれています。
AIにとってかわられない仕事とは、芸術、歴史、考古、哲学、神学おおよそ人間にしかなしえない仕事とされています。
スーパーなどの小売り店においても近い将来人工知能がコンシェルジュ/案内人として商品説明をする世界が訪れると予測されています。
筆者個人の考えとしては、人工知能の社会進出は、人間にとって職業選択の幅が狭まることに繋がるので脅威に思うと同時に、考えることが出来るロボットの誕生はとても夢がある話に思えます。
出典:中央公論4月号
株式会社 秀和システム社 最新人工知能がよーくわかる本
株式会社 工学社 人工知能ガイドブック
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