要注意!不動産の広告違反はWEB・ホームページでも適用!
新聞の折り込みやポスティングの不動産広告にさまざまな規制がありますが、ホームページなどWEB広告にも適用されるため注意が必要です。
インターネット広告だからと言って規制が緩いということはなく、知らずに使っている表現が広告違反となっているケースも…。
ホームページやポータルサイトでの広告違反も紙媒体と同じように罰則の対象となるため、しっかりルールを確認して運用しましょう。
今回は不動産広告違反の種類や注意すべきポイント、WEB上でついやってしまいがちな違反表現などを解説します。
目次
■WEB上の不動産広告も違反が適用される
■ネットでも違反となる不動産広告のルール
■WEB上でも広告違反となる要注意ポイント
目次
■WEB上の不動産広告も違反が適用される
すぐに修正ができるインターネット上の不動産広告はつい気軽に考えてしまいがちですが、紙媒体と同じルールが課せられるため同じレベルで注意する必要があります。
特に掲載期間の限りがない自社ホームページでは、契約後の物件を削除し忘れて「おとり広告」などの広告違反に問われる可能性も。
意図的な違反でなくても、ちょっとした表現や表記ミスが広告違反となってしまうケースも考えられます。「ネット広告だから問題ないだろう」と甘く考えず、しっかり広告ルールを再確認して運用しましょう。
■ネットでも違反となる不動産広告のルール
普段不動産のプロとして業務に携わっている方も、改めて不動産広告のルールを確認しておきましょう。
不動産広告は「宅地建物取引業法」「不動産の表示に関する公正競争規約」の2つのルールに則る必要があります。内容すべてをここでご紹介はできませんが、基本的な部分ですからまず把握しておきましょう。
【宅地建物取引業法】
・誇大広告の禁止(宅建業法第32条)
建物の立地や広さ、写真や金額など、事実と異なる広告を表示することは禁止されています。簡単に言えば、徒歩分数を短くしたり、面積を広くしたり、実物より良く見せようと情報を改ざんしてはいけないということです。具体的には以下の項目が対象となります。悪質な改ざんでなくうっかり過失による表記ミスも、誇大広告とみなされる可能性もあるため要注意です。
物件 | 所在・規模・形質など |
環境 | 環境・交通・利用制限など |
代金 | 賃貸価格・支払い方法など |
契約済みの物件を客寄せ目的で掲載し続ける「おとり広告」も誇大広告に含まれ、明確に禁止されています。本当に存在する物件だとしても売る意思がないケースもおとり広告とみなされますので、注意が必要です。
・広告開始時期の制限(宅建業法第33条)
宅建業法では新築物件の広告開始時期も定められていて、建築確認前の分譲住宅や造成前の土地などの未完成物件の広告を出すと違反となります。建築確認や開発許可の申請が通る前に広告を出してしまうと、設計変更があったときに消費者の損害につながる恐れがあるためです。
予告広告など複雑なルールがあり間違えやすい部分なので、未完成物件の広告を扱う際は慎重に確認するようにしましょう。
・取引態様の明示(34条)
自己取引・賃借の代理・媒介といった取引様態の明示も義務付けられていて、表示がなかったり違ったりすると違反になってしまいます。
【不動産の表示に関する公正競争規約】
宅建業法とは別に、不動産業界が独自に定めた広告規制もあります。法律で定められていない自主規制ではありますが、違反すると罰則や罰金を受ける可能性もあり、しっかり把握してから広告を運用する必要があります。
不動産広告で多く見かけられる「徒歩〇分」に関するルールや広告の文字サイズなど、細かい規定でユーザーが正しい情報を選べるように定められています。このあと詳しく説明しますが、完全・完ぺき・最高といった誤解を与えるような用語の制限なども要注意ポイント。
■WEB上でも広告違反となる要注意ポイント
・物件の基本情報
対象となる不動産物件の基本情報が事実と異なっていると、当然広告違反となってしまいます。土地・戸建て・マンションすべての物件について、価格や面積、交通アクセスなどの情報は正確に記載しましょう
意図的な改ざんではなく、入力ミスによる表記のズレも違反と取られてしまう可能性があります。特に物件情報については複数人での読み合わせを行うなど、正しい情報の記載に努めてください。
・二重価格表示
不動産広告でよく見かける二重価格表示も、違反となるケースがあるため要注意です。
例えば割引キャンペーンと称して「5,000万円⇒4,500万円」と新旧価格の比較をするのは二重価格表示に当たり、禁止されています。ただし旧価格の公表日や価格改定日を正確に明示するなど、条件を満たせば表記できるケースもあります。「実際の価格より高い架空の価格を掲げユーザーに安く見せかけることは禁止」と覚えておけば分かりやすいでしょう。
違反に当たるケースは他にも下記のような例があります。
- 賃貸住宅の家賃10万円から毎月1万円キャッシュバック
- 他社より100万円割引
・物件画像の変更や修正
インターネットの不動産広告でも、対象物件の画像をイメージフォトと称してほかのものに差し替えることはできません。「実際の物件とは異なります」などの注記をしても、ユーザーに実物より優位なイメージを与える恐れがあるためです。
同様に、外観写真から電柱や電線などの障害物を修正してキレイに見せることも禁止されています。こちらも修正している旨を注記したとしても違反となるため注意してください。
基本的に物件画像は現地で撮影したそのものを使う、と覚えておけば問題無いでしょう。
・特定用語の使用基準
不動産広告では使ってはいけないNGワードも数多くあるため、ホームページなどWEB上でも注意が必要です。特定のワードを暗記するより、「こういう表現はNG」と概念的に覚えておくと良いでしょう。
・完全表現
物件の品質や内容について、完全無欠である、といった表現を使うのはNGです。「完ぺきな仕上がり」「絶対にはがれない」など、実証するのが難しい表現は避けましょう。
・優位性表現
物件の価格や自社の優位性をアピールするような表現も、違反広告として取り締まられます。もし「業界ナンバーワン」などの表記をしたいなら、客観的な調査結果に基づく事実であることを表示する必要があります。
・選別表現
明確な選別基準を示さないまま、「厳選物件情報」などと広告表示をすることは禁止されています。周囲の相場より安い、内外装がキレイなど、あいまいな基準で使わないように気を付けましょう。
・最上級表現
これは不動産広告に限ったことではありませんが、最高・極上などの最上級を意味する表現も禁止です。特定メーカーの最上級グレード、など条件を満たせば使えることもありますが、基本的に避けるべき表現として覚えておきましょう。
・安さをアピールする表現
特売やバーゲンセールなど、お買い得感をアピールする表現も違反となるケースが多いため要注意。安さの根拠となる事実を明示できれば使えることもありますが、注意すべき表現の一つです。
お買い得・掘り出し物件・格安・激安
■まとめ:ネットの不動産広告も表示ルールに要注意
新聞広告やポスティングチラシと同様にネットの不動産広告にもルールがありますので、運用の際は慎重に言葉や表記を選びましょう。自社サイトやポータルサイトなど、修正できるからと気軽に掲載してしまうと、思わぬペナルティを受けてしまう可能性もあります。
今回の記事を参考にルールを見直し、違反のないWEB広告を運用しましょう。
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