プレカット工法とは?木材不足なども解説 | ミライスタイル

プレカット工法とは?木材不足なども解説

プレカット工法で建てられた新築住宅

あらかじめ工場で木材を加工するプレカット工法は、日本の木造建築におけるスタンダードとなっています。

この記事ではプレカット工法の詳細やメリットを改めて掘り下げ、木材・人材不足といった今後の課題についてもご紹介します。

 


目次
■プレカット工法とは
■プレカット図面とは
■プレカット工法のメリット
■木材不足のプレカットへの影響
■プレカット業界の人材不足も課題


 

■プレカット工法とは

引用元:林野庁(https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/r1hakusyo_h/all/chap3_3_7.html)

プレカット工法とは、木造建築の構造木材をあらかじめ工場で加工し、現場で組み立てる方式のことです。

従来の木造建築では、柱や土台を大工が墨付け・刻みして加工するのが一般的でした。

しかしコンピューター制御による機械加工システムが開発されると、工期短縮とコスト低減のメリットから普及が進みました。

林野庁のデータによると、1989年に7%だったプレカットの普及率は年々増加し、2018年には93%にも達しています。

参照:林野庁(木材産業の動向)

 

プレカット接合金物

引用元:林野庁(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001473038.pdf)

プレカット技術も進化していて、接合部に金物を使い強度を高める「金物工法」なども登場しています。

最近注目が集まる中高層木造建築もプレカット技術が使われており、BIMを活用したシステムづくりなど新たな需要も予測できそうです。

参照:林野庁(中高層建築物におけるBIMを活用した木材利用の環境整備)

 

■プレカット図面とは

プレカット図面は、建築物の柱・土台・梁などの構造木材の組み立て方を記した書類のことです。平面図と同じように上から見下ろしたレイアウトで、建物の構造部を担う重要な図面となります。

プレカット図面は、建物の設計図をもとにプレカット業者が作成します。

その後平面図・立面図・設備・電気などさまざまな要素を踏まえ、施工店がチェックしてプレカット図面を承認。

プレカット図面に則り木材を加工後、現場に搬入して図面通りに組み立てていく流れとなります。

 

■プレカット工法のメリット

プレカット工法の新築現場

 

・工期短縮

プレカット工法のメリットとしては、あらかじめ工場で加工された木材を現場で組み立てることで工期短縮できる点が大きいです。

従来の大工による墨付け・手刻みは1ヶ月以上かかることも珍しくありませんでしたが、プレカット加工だけなら数日間で完了します。

発注から竣工までの期間を大幅に短縮できることは、施工店・施主どちらにとっても大きなメリットとなります。

 

・コスト削減

手作業だと1ヶ月前後かかっていた大工の手間賃が、プレカットなら大幅にカットできるのもかなりのメリットです。

プレカット工場の設備投資やオペレーターの手間賃はかかりますが、それでも手刻みに比べるとかなりのコストカットになります。

 

・発生材が出ない

工場で加工するプレカット材は、建築現場での発生材をなくせるのも隠れたメリットの一つです。

建築現場の発生材は産業廃棄物となるため、許可業者が運搬して専用の処理施設で処分する必要があります。

現場のゴミを減らして作業効率が良くなるうえ、さらにコスト削減にもつながるというワケです。

 

・加工精度が高く安定している

大工の手作業は個人の技術や体調などに左右されますが、機械制御のプレカットは加工精度が高く品質のブレが少ないのも特徴です。

もとになるCADデータの間違いが無ければ加工ミスも発生しないため、安定した品質を維持できるのも大きなメリット。

プレカットでは大工の技術をカバーしきれない部分もありますが、前述した金物工法なども登場しています。

プレカットが国内で9割以上のシェアを占めていることからも、精度や品質の高さを物語っていると言って良いでしょう。

 

・大工の育成期間短縮

本来大工が担当する手刻みを工場に移行することで覚えるべきことが減り、育成期間を短縮して早く独り立ちできるのも意外なメリットです。

プレカット専門の工務店やハウスメーカーなら、以前より早く独り立ちすることで人材確保しやすくなります。

育成期間短縮によって人件費も抑えられ、結果的に販売コストの削減にもつながります。

 

■木材不足のプレカットへの影響

製材前の原木

新型コロナウイルスの流行が発端となった世界的な木材不足「ウッドショック」は、プレカット業界にも大きな影響を及ぼしています。

 

関連コラム

 

林野庁が2022年5月に発表した⽊材需給動向データによると、原木の入荷量は2019年比95%にとどまっており、スギ・ヒノキ・ホワイトウッドなどほとんどの製材価格が高止まりしている状況です。

参照:林野庁(木材需給動向について 2022年5月)

 

世界的なウッドショックの影響を受けている原因の一つとして、日本の木材自給率の低さが挙げられています。

日本の木材自給率は昭和40年には71%でしたが、平成9年には19.6%まで低下、近年は徐々に上昇していますが令和2年でも41.8%にとどまっています。

参照:林野庁

 

ウッドショックの影響を受けプレカットに国産材を使用する動きも出ていますが、すぐに自給率を高め需要に応えるのは難しい状況のようです。

林野庁主催の「国産材の安定供給体制の構築に向けた需給情報連絡協議会」では、国産材調査でプレカット工場の国産材使用率は34.1%であることが明らかにされています。

参照:林野庁

 

■プレカット業界の人材不足も課題

出荷前のプレカット材

建築業界全体の課題となっている人材不足は、プレカット業界にも影響を及ぼしています。

プレカット工場では重い木材を担ぐ肉体労働が多く、働き手が減っている業者が増えているのです。

人材不足についてこれまでは外国人研修生などの対策が取られてきましたが、新しい技術を駆使した効率化なども行われています。

 

例えばポラスグループのポラテック株式会社は、人材不足解消と積み込み時間短縮を目標に茨城県の坂東工場に搬送ロボットを導入しています。

省人化によって業務効率を工場しつつ、重量物の運搬をロボットに代替させることで従業員の負担も軽減する目論見のようです。

参照:ポラテック

 

勝田産業のウェアラブルロボットの記事

引用元:勝田産業(https://katsuta-ind.co.jp/file/201701131330.pdf)

またパネル製作の勝田産業では、作業者の腰への負担を軽減する「ウェアラブルロボット」を導入する事例も。

これは人工筋肉によって作業者の腰を保護する装置で、木材を持ち上げる際のケガを予防する取り組みです。

参照:勝田産業

 

また住友林業の子会社であるホームエクスプレス構造設計株式会社では、プレカット工場向けの支援サービスで人手不足解消する取り組みも行われています。

これは本来工務店とプレカット業者がそれぞれ行っていた工程を一つにまとめることで、プレカット工場のCAD業務を効率化する仕組みのようです。

最終的にプレカット工場の長時間労働を解消し、人手不足に対応していくという取り組みです。

参照:住友林業

 

■プレカットの需要

前述したように戸建て住宅ではプレカットが一般的になっていますが、今後活用の場を広げる可能性も高いです。

例えば中高層建築では、鉄骨や鉄筋造に替わり木造への注目が高まっています。大規模建築では一般住宅より大量の木材を必要とするため、BIMを活用した木材情報共有システムなどの整備が進められています。

参照:林野庁(中高層建築物におけるBIMを活用した木材利用の環境整備)

 

プレカットBIM

引用元:林野庁(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001473038.pdf)

BIMは「ビルディングインフォメーションモデリング」の略で、建材の材質やサイズといった情報を持つ3次元モデルを作り、設計から施工・メンテンスまで一括管理する技術です。

BIMを活用することで設計・施工・プレカット・木材供給までの業者間で情報を共有できれば、今後国産プレカット材の需要が増える可能性があります。

中高層の木造建築が増えれば国産材市場が活性化しますし、同じ仕組みが一般住宅にフィードバックされればプレカットがさらに効率化するかもしれません。

 

■まとめ

プレカット工法にはさまざまなメリットがあり、一般住宅では9割を超えるシェアを持っています。

しかし人材・木材不足や外国産材への依存といった課題もあり、多くの企業がさまざまな取り組みを行っています。

新しい技術との連携など進化の余地もあり、今後も住宅市場にとって重要な技術の一つとなるでしょう。

 

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