【2024】建築資材価格高騰の社会的・経済的背景とその影響│今後の動向を把握して建築業界の未来を読む | ミライスタイル

【2024】建築資材価格高騰の社会的・経済的背景とその影響│今後の動向を把握して建築業界の未来を読む

ビルの建設現場

2024年になってなお、未だ収束の兆しを見せない建築資材の価格高騰は、建築業界の関係者や消費者の関心事となっています。

本記事では、建築資材価格高騰の要因や、その社会的・経済的な背景を分析し、今後の動向・予測について解説していきます。

資材価格高騰に直面する工務店経営者様や関係者の皆様に、有益な情報を提供し、今後の建築業界の展望を探ります。

コラムのポイント
・価格高騰はウッドショックやアイアンショックなどの世界的な原材料の供給不足による影響が大きい
・需要と供給の調整が求められる建築業界において、代替資材の確保や生産プロセスの最適化が重要
・時間外労働の上限規制や物価上昇に対する賃金上昇措置により、人件費の上昇が避けられない状況

 

 

【2024年2月】建築資材価格が高騰している現状

高騰する資材

2024年2月時点で、建築資材の価格は2021年1月以降、およそ30%上昇しています。

これは鉄鋼やコンクリートなどの原材料の世界的な不足などが影響しており、過去36ヶ月で全体的な建設コストが15〜18%上昇しました。

賃金も上昇している

資材価格の高騰に加えて、賃金も大幅に上昇しています。

国土交通大臣と日建連を含む建設関係の4つの団体は、2021年以降、毎年賃金上昇に関する合意を行っており、2023年度には前年比5%の賃金引き上げが目標とされていました。

この賃金上昇は、建設プロジェクトの総コストに影響を与えることが予想されます。

参考:一般社団法人日本建設業連合会丨建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い 建設資材高騰・労務費の上昇等の現状」 パンフレット

建築資材高騰の要因

建築資材の価格高騰の報道

建築資材高騰の要因は、以下のようなものが挙げられます。

  • ・ウッドショック
  • ・アイアンショック
  • ・円安
  • ・原油価格の高騰
  • ・ロシア・ウクライナ戦争
  • ・コンテナ料金の高騰

それでは1つずつみていきましょう。

ウッドショック

ウッドショックとは、世界的に木材価格が急上昇した現象です。

日本では建築木材の7割以上を輸入に頼っており、輸入木材の供給不足が価格高騰の主な原因となりました。

ウッドショックの主な原因は以下の2つです。

  • ・新型コロナウイルスの影響:リモートワークが広がり、世界各地で郊外への移住や住宅建築の需要が急増した。
  • ・アメリカ・中国での木材需要増加:アメリカと中国でマイホームの需要が高まり、木材の主要産地での木材需要が高まった。

ウッドショックにより、建築資材の価格が高騰し、建築業界や家具産業に大きな影響を与えています。

特に、住宅建築の場合は木材の使用量が多いため、住宅価格の上昇や建設プロジェクトの遅延などが発生しています。

アイアンショック

アイアンショックとは、ウッドショックと同様に、鉄の輸入価格が急上昇した現象を指します。

主に住宅や商業施設の建設で使用される鉄筋や鉄骨などの建築資材に影響を与えています。

アイアンショックの主な原因は以下の2つです。

  • ・アメリカ・中国での住宅需要増加:ウッドショックと同様に、アメリカと中国で住宅需要が増加したことにより、鉄の需要も高まり、価格高騰を引き起こした。
  • ・鉄鉱石への依存:日本は鉱物資源の多くを輸入に頼っており、鉄鉱石についてはほぼ100%が輸入に依存している。

円安

日本は建築資材の多くを海外から輸入しており、その中でも木材や鉄などの価格は為替に大きな影響を受けます。

特に、近年の歴史的な円安は、建築資材価格の上昇に直結しています。

近年の円安は、日本とアメリカの金利差の拡大が主な原因です。

日本では低金利政策が続く中、アメリカでは物価上昇を抑えるために金利を引き上げています。これにより円が売られ、ドルが買われることで円安が進んでいます。

原油価格の高騰

コロナ禍からの経済回復に伴い、世界的な原油需要が増加しています。

これにより産油国の生産停滞が発生し、原油価格が上昇しています。また、地政学的な要因も原油価格が高騰する原因の1つです。

原油価格が高騰すれば、原油が原料であるガソリン価格も高騰し、結果的に建築費にも影響します。ガソリン代が上がることで資材の運搬コストが上昇し、建築資材の価格高騰につながるためです。

ロシア・ウクライナ戦争

ロシア・ウクライナ戦争に伴う経済制裁も、建築資材の高騰の原因の1つです。

多くの国がロシアからの建築資材の輸入を制限したことにより、世界的に資源価格が上昇しました。

例えば、ロシアからの輸入禁止品には、住宅建築に欠かせない木材製品が含まれていたこともあり、木材市場の需要と供給のバランスが崩れました。

コンテナ料金の高騰

コロナ禍の影響でコンテナ不足が発生し、これに伴いコンテナ料金が高騰しています。

コンテナ料金が高騰した背景には、コロナ禍のステイホーム・リモートワークの普及により、物流の需要が急増したことが挙げられます。

住宅需要が増える一方で、建築資材や設備を運ぶコンテナが不足した結果、物流コストが上昇し、最終的に建築資材の価格高騰につながりました。

建築資材の価格高騰の今後の展望と予測

高騰する資材に悩む建設現場

ここでは、建築資材の価格高騰について、今後の展望などを解説していきます。

建築資材の価格高騰はいつまで続くか

建築資材の高騰は、さまざまな要因が複雑に絡み合い、即座に解決できるものではありません。

特に、ウクライナ情勢や円安などの国際的な要因が含まれているため、日本単独で解決できるものではない点が重要です。

したがって、資材価格の高騰は今後も続くと予想されます。

需要と供給の調整

現在、建築業界では需要と供給の調整が求められています。

需要の急増に対応するために、建築資材の代替品や多様な供給網の確保が急務です。

また、効率的な物流や生産プロセスの最適化も必要になっています。

政治的な介入

政府や業界団体は、建築資材の価格上昇の抑制や安定供給のために、政治的な介入を検討しています。

具体的には、建築資材の輸入規制の見直しや国内生産の促進などが検討されていますが、即効性のあるものではありません。

長期的な視点を持つ

建築資材市場が安定化するには、まだまだ時間がかかるものと見られます。

需要と供給のバランスを取りながら、持続可能な価格水準の確立が重要です。

したがって、長期的な視点を持った計画と対策が求められます。

日本における建築資材高騰の問題:2024年問題

2024問題で人手不足になる建設作業員

建築資材の高騰は世界的に大きな課題となっていますが、日本においてはこれに加えて「2024年問題」が重なることが、事態をさらに深刻にしています。

2024年問題は、建築業界における働き方改革が2024年4月から始まることにより、人手不足が深刻化する問題です。

このため、人件費の上昇や残業時間の規制により工期が延び、結果的に工事費の上昇が避けられない状況です。

この問題に対処するためには、建設現場の生産性向上が欠かせません。

したがって、省人化の取り組みやデジタル技術の活用が求められますが、実際に適用され、効果があらわれるまでには時間がかかるでしょう。

建築業界が直面するこれらの課題には、建築業界全体での対応が求められています。

まとめ

高騰する資材に悩む建設現場

建築資材価格の高騰が続く現状と今後の展望について解説しました。

建築資材価格の高騰要因として、ウッドショック、アイアンショック、ロシア・ウクライナ戦争、コンテナ料金の上昇、円安などが挙げられます。

この結果、建築資材の価格は30%上昇し、労働者の賃金も上昇しています。これにより、建設プロジェクトの総コストの上昇が避けられない状況です。

また、現在はこれらの要因が絡み合い、短期間で解決が見込めない状況になっています。

また、2024年問題により、日本の建築業界は人手不足や工期の延長、工事費の上昇などの課題に直面しています。

したがって、今後も需要と供給のバランスや国際情勢に注意が必要です。

 

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