“IoT住宅”でできることは?|スマートハウスとの関係性や普及率について

突然ですが、皆さんは「IoT住宅」をご存知ですか?

建築関連サイトや情報誌で最近よく目にするものの、実際はどんな住宅なのか、まだまだ知らない方も多いでしょう。

世界的にもニーズが急増しているため、今後さらに重要視されるキーワードです。

そこで、今回は「IoT住宅」の基礎知識から、混同されやすいスマートハウスとの関係性、日本での普及率、今後の課題などについて詳しく解説します。


目次
■ 最近耳にする“IoT住宅”とは一体何?
■ 日本は“IoT住宅”後進国?普及率は?
■ スマートハウスとどう違うの?
■ デメリットや今後の課題は?





■ 最近耳にする“IoT住宅”とは一体何?メリットは?

IoTとは、“Internet of Things”の略称で、「物のインターネット」という意味です。

住宅の中の様々な物をインターネット接続することで、生活環境を便利にする目的があります。

では、既に実現化している具体的な機能を紹介しましょう。

  • ・太陽光発電システムと連動して、使用エネルギーをコントロールできる
  • ・スマートスピーカーに声をかけるだけで、家中の照明器具や空調機器を入り切りできたり、窓シャッターを開閉できる
  • ・洗濯機と連動させて、洗濯終了をスマホで確認できる
  • ・設定した時刻にカーテンを開けてくれる
  • ・冷蔵庫の在庫管理をし、おすすめのレシピを案内してくれる
  • ・外出先からスマホで玄関を施錠したか確認できる
  • ・お風呂の給湯を外出先から操作できる
  • ・外出先から子どもの帰宅を確認でき、スマホで会話できる
  • ・天気予報と連動して、蓄電池に電気を自動的に蓄える
  • ・災害情報をいち早くキャッチして、備蓄情報や避難指示などを指示してくれる …
引用:Panasonic


このように、パソコンやスマホや、電気メーターや家電、自動車などをインターネットを介して連動させることで、住宅の中にネットワークを形成している住宅を「IoT住宅」と呼びます。

メリットは、私たちの生活が豊かで便利になるだけではありません。

災害時に適切な行動を取ることができたり、人間関係が希薄な現代においては、貴重なコミュニケーションツールにもなり得ます。

また、共働き家庭や独居の高齢者が増えている現代においては、セキュリティ面でのメリットも大きいです。

エネルギーを自動制御することで無駄なエネルギーを使わずにすむ点では、光熱費削減はもちろん地球環境への負荷も軽減できます。

このように、IoTシステムを住宅に導入することで、私たちの生活は劇的に変化するのです。



■ 日本は“IoT住宅”後進国?普及率は?

IT専門調査会社であるIDCJapanの調べによると、日本国内のIoT産業ユーザーの多くは、組立製造、プロセス製造、官公庁、小売、運輸などの業界であり、2019~2023年の年間平均成長率は11.8%程度であることが分かっています。(2021年時点、「IDC Japan|国内IoT市場の産業分野別/テクノロジー別市場予測を発表」より)

また、海外調査機関のデータによると、日本での住宅のIoT化普及率は2019年時点で12.6%というデータも出ています。(住宅新報より)

つまり、まだまだ個人レベルでの住宅産業にはあまり普及していないということです。

ただし、同じくIDC Japanは、今度2026年まで視野を広げると、家電や住宅のオートメーション機能への需要が急増すると予想しています。

引用:IDC Japan|国内IoT市場の産業分野別/テクノロジー別市場予測を発表


ただし、ここで重要なのが先進諸国の成長率とは大きく差が開いているという点。

特に住宅のIoT化が急速に進んでいるアメリカにおいては、普及率が35%を超えているとも言われており、その数は年々増加しています。(住宅新報より)


では、なぜ日本ではアメリカなどに比べてIoT化が進まないのでしょうか?

その原因の一つが、「中古住宅の需要拡大」と言われいます。

新築住宅では建設時からIoTを意識した設備を整えられますが、中古住宅ではそうもいきません。

また、アメリカなどと比べると「住民のセキュリティ意識が低い」という点もポイントです。

初期費用を考えると、そこまでのメリットを見出せないという方が多く、その意識が普及を妨げて設備コストが下がらないという負のスパイラルに陥っています。

この状況を打破すべく、日本政府は住宅の更なるIoT化を進めるために5Gエリアの拡大を進めており、また、高齢者への啓蒙活動を家電メーカーなどと連携して行っています。



■ スマートハウスとどう違うの?

IoTに関する資料を見ていると、スマートハウスやスマートホームという言葉もよく見かけるでしょう。

スマートハウス(スマートホーム)とは、2010年頃から普及し始め、太陽光発電システムなどによる「自然エネルギーの創造」、家庭用蓄電池による「自然エネルギーの蓄電」、HEMS(Home Energy Management System)による「使用エネルギーの制御」を行っている住宅を指します。

一方、IoT住宅はそのスマートハウスの進化系として、2017〜18年頃より一般的に知られるようになりました。

それまでのスマートハウスに、インターネットやアーカイブなどの機能を追加し、より多くの設備を遠隔操作できるようになったのです。

現在では、スマートハウスにおいてもIoTシステムの導入が欠かせなくなってきたため、ほぼ同意語として使われています。



■ デメリットや今後の課題は?

メリットの多いIoT住宅ですが、住宅へのシステム導入を阻むデメリットや改善点があるのも事実です。

  • ・サイバーテロによるクラッキング(不正利用)の不安
  • ・高齢者にとって機器操作が難しい
  • ・機器メーカーそれぞれで規格が異なる
  • ・IoTを熟知した人材の不足


このような懸念点から、保守的な考えを持つ人の多い日本では、爆発的な増加には至っていないのが現状です。

しかし、今現在も各メーカーがリスクシナリオを蓄積しながら、AI技術などと組み合わせたシステム開発を進めており、日本政府はIoT住宅やスマートハウスの普及には大きな可能性があると発表しています。

地域の特性に応じて総合的なエネルギー需給管理を行うスマートコミュニティが実現し、IoT を活用して需要家側リソースを電力の需給調整に活用するエネルギーリソースアグリゲーションがさらに展開。エネルギーデータにとどまらず、家庭内・コミュニティ内の様々なデータが機器やサービスの境界を超えて取得・利活用されることで多様なサービスが可能になる。これらの情報を統合的に集約するプラットフォームを抑えることで競争優位を築き、価値の大宗を握る事業者が出現する可能性も。

引用:経済産業省|新産業構造ビジョン~第4次産業革命をリードする日本の戦略~中間整理


まだまだ改善の余地の多いIoT住宅ですが、今後は新築住宅業界の主軸となることは間違いありません。

今後は、大手住宅メーカーのみならず、中小規模の工務店においても、IoTに関する知識を熟知する人材は間違いなく必要となります。

普及率が低い今だからこそ、他社との差別化を図る意味でも、早めにIoTシステムに関しての情報を得ることは決して無駄にはならないはずです。



■まとめ

デジタル化の波は、今や住宅業界にも押し寄せており、多くの住宅がIoT化する未来はすぐ側まできています。

今までは、「デジタルを得意とする大手住宅メーカーに任せればいい」という考えでよかったかもしれませんが、今後はより普及率が上がり、地場の工務店でもスマートハウスの施工実績が必要になるでしょう。

今後のビジネスチャンスを逃さないためにも、ぜひIoT住宅についての情報に耳を傾けてみてください。

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著者情報

メイン奏

メイン奏(株)ミライスタイル ライター

建材メーカーにて住宅やオフィス、店舗のリフォームに携わった後、設計事務所や教育機関での業務経験を経て、建築系ライターとなりました。今まで現場で目の当たりにした リアル な情報を皆様にお伝えしていきたいと思っております。

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監修者情報

平野雄介

平野雄介(株)ミライスタイル 代表

筑波大学大学院人間総合科学研究科 建築専攻卒。ゼネコンの現場監督,木造躯体供給会社,構造設計事務所のWEB担当を経て独立。建築業界専門のWEB運用会社 株式会社ミライスタイルを創業。

保有資格 一級建築士

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