〈建設業界の人材不足〉原因や対策から優秀な人材確保の方法まで解説
今、日本の建設業界は人材不足が進んでいます。
それは、施工従事者に限らず、設計業にまでも及んでおり、業界全体で深刻な問題として捉えられています。
そこで、今回は建設業界の人材不足を招いている原因や、今後優秀な人材を確保する方法についてお話しします。
「危機的人材不足に早めに備えておきたい」「事業の拡大を検討している」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
■なぜ建設業界は人材不足が進んでいる?
■建設業の人材不足を抑える方法や国の対策は?
■将来に向けて有能な人材を確保するためにはWEB運用が必須
■まとめ|危機的人材不足に備えて自社HPの見直しを
■ 今後も継続的に人材を確保するためには、政府が掲げた“新・3K”を踏まえた経営や、限られた人材を確保するための工夫が必要です。
■ 私たち“ミライスタイル”が、建築業界専門のWEB運用会社として、専門知識を持ったスタッフがチームで御社をサポートします。
目次
■なぜ建設業界は人材不足が進んでいる?
日本は、人口に占める高齢者の割合が増加し出生率も低下しており、いわゆる「少子高齢社会」に突入しています。
政府の発表によると、少なくとも2065年までは65歳以上の人口がほぼ横ばい、20〜64歳の人口は大幅に減少することが見込まれており、高齢化率が10%ほど上昇することは避けられません。(参考:財務省)
これは、日本経済を支える“生産年齢人口”の減少も意味し、1995年のピーク時には8,716万人だったのに対して、2020年には7,509万人、2060年には4,418万人まで減少すると言われています。(参考:総務省)
下の人口ピラミッドを見ても、生産年齢人口15〜65歳の間でも、特に生産性の高い25〜55歳の人口を見てみると、目に見えて減少していることがお分かりいただけるでしょう。
ほぼ全ての業界において人材不足が叫ばれている中、特に深刻なのが建設業界です。
国土交通省の調べによると、建設業に携わる人の数は、以下のように推移しています。
〈建設業就業者〉
685万人(1997年)
498万人(2010年)
482万人(2021年)
〈技能者〉
建設工事の直接的な作業を行う人材
455万人(1997年)
331万人(2010年)
309万人(2021年)
〈技術者〉
施工管理・監理を行い、直接的な作業を行わない人材
41万人(1997年)
31万人(2010年)
35万人(2021年)
人数の減少もさることながら、問題視されているのが「高齢化」です。
建設業就業者のうち、55歳以上の割合は35.5%、29歳以下の割合が12.0%と、高齢化が顕著で、技術継承などに不安を抱えている会社は少なくありません。
60歳以上の技能者は、なんと全体の25.7%というデータもあり、10年も経たない内にその中の多くの方が引退することは避けられないでしょう。
高齢化とともに以前より問題視されているのが、「給与水準の低さ・大変さによる就職者数の減少」です。
財務省の発表によると、2017年の全労働者(男性)における平均年収は「545万円」なのに対して、建設業全労働者(男性)の平均年収は、「554万円」と少ししか上まわっていません。
また、賃金のピークを迎えるのも45~49歳と、他の業種と比べると早い点も特徴的です。(参考:国土交通省|建設業における賃金等の状況について)
つまり、長く働くほど収入が増えるとも限らず、さらに肉体的負担が大きく天候による作業停止や欠勤などのリスクもあるため、どうしても若年層の就業者が減っています。
皮肉なことに、この状況とは逆行して建設投資額は増えているため、より人材の取り合いになることが避けられません。
実際に、建設技能労働者は2011年からほぼ全ての業種(型枠工・左官工・とび工・鉄筋工・電気工・配管工)において慢性的な人材不足が続いています。
そのため、建設業界は需要が伸びれば伸びるほど一人当たりへの負荷が大きくなり、離職率が上がるというジレンマを抱えているのです。
本来、建設業界は地域のインフラ整備や地域雇用の確保、災害時の安全確保や復旧など、国民の生活を支える重要な役割を担っています。
しかし、このままでは衰退の一途を辿ってしまう恐れが高まっていると言っても過言ではありません。
建設業界の人材不足は、「2025年問題」とも呼ばれ、約90万人の人員が足りなくなるとも懸念されており、切迫した問題として、政府も解決に取り組んでいます。
■建設業の人材不足を抑える方法や国の対策は?
建設業界の人材不足を解決する方法として考えられているのが、以下の3点です。
〈働き方改革の促進〉
長時間労働や労働環境の非整備が常態化しているという問題を、速やかに是正することが急務とされています。
〈生産性の向上〉
高齢化・若年層不足により総就業者が減少しているため、IT技術の導入など生産性の向上が課題とされています。
〈持続可能な事業環境の確保〉
地方を中心に、住宅建設棟数の減少などによる倒産件数が増えており、後継者が育たないことが問題視されています。
そのため、既存住宅の活用など、サスティナブル建築への移行が必要とされています。
では、どのような取り組みが行われているのでしょうか?
ひと昔前までは、「建設業=3K(きつい・危険・汚い)」の印象が強く、いまだにそのイメージから若者の就業者が少ないとも言われています。
その現状を打開すべく、国土交通省は「新・3K(給与・休暇・希望)」を打ち出し、それを実現するための取り組みを行なっています。(参考:国土交通省|新3Kを実現するための直轄工事における取組)
〈給与〉
「労務費見積り尊重宣言」推進モデル工事の実施によって、下請企業からの労務費見積を尊重する企業を優位に評価する取り組みが実施されています。
〈休暇〉
企業ごとの週休2日確保状況に応じて、政府より「週休2日対象工事」を発注しています。
また、適正な工期を設定するための指針「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」を策定し、下請け業者にシワ寄せが行かないような取り組みもなされています。
〈希望〉
生産性向上を目的とし、BIMやCIM、新技術の開発・活用をサポートし、さらに、令和2年度より公共事業において中長期的な工事発注見通しを公表するなど、将来への不安を解消する取り組みが行われています。
また、建設業のリブランディングを進めるために、「建設現場で働く人々の
誇り・魅力・やりがい検討委員会提言」も発表しました。
これら以外にも、2018年に公布された「建築士法の一部を改正する法律」によって、2020年からは建築士試験において実務経験による受験資格制限が見直され、大学などを卒業してすぐに、資格試験が受けられるようになりました。
また、認定学部を卒業していない人が必要となる実務経験の対象も広がり、多くの人が資格取得のチャンスを掴むことができるようになったのです。
それによって、建設業界へ就業するハードルが下がり、人材不足に歯止めをかけることが期待されています。
■将来に向けて有能な人材を確保するためにはWEB運用が必須
建設業界に携わる会社にとって、「人手が足りなく受注が受けられない」そんな時代は決して遠い未来ではありません。
将来に向けて後継者を育てることは、急務の課題と言っても良いでしょう。
そこで重要となるのが、優秀な人材の確保です。
求人広告ポータルサイトや人材紹介など、採用募集の方法は様々ですが、「この会社で働きたい」と思ってもらうためにも、自社採用サイトを開設することをおすすめします。
自社採用サイトとは、自社ホームページ内に採用情報に特化したページを設けることです。
就職を検討している学生がまず行うのは、業界研究や企業研究。
会社の特性や強み、社風をホームページから読み取ります。
そのため、給与や勤務形態、福利厚生などの情報に加え、会社の雰囲気や仕事風景が伝わるサイトづくりが欠かせません。
会社ホームページを見て就職を希望する人と、一括サイトなどから就職希望する人では、明らかにヤル気は異なります。
そのため、長く勤めてくれる人材を求める場合には、自社採用サイトはとても有効な方法と言えるでしょう。
しかし、いくら自社ホームページを作り込んでも、それを見てもらえなければ意味がありません。
「設計事務所_関東」などと検索した際に、上位表示される工夫、いわゆる“SEO対策”も必要です。
少しでも多くの就職希望者を獲得するためには、ホームページだけではなく、SNSの活用など、トータル的なWEB運用をしなくてはいけません。
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■まとめ|近い将来の人材不足に備えて自社HPの見直しを
少子高齢化や建設業の持つイメージによって、就業者数は減少の一途をたどっています。
近い将来、人手が足りずに受注を思うように受けられないという日が来てしまうかもしれません。
そのリスクを避けるために、政府は建設業界全体のイメージ払拭や労働環境の整備などの取り組みを行なっています。
しかし、絶対的な若者人口が減っているため、優秀な人材の取り合いになってしまう可能性は決して低くないでしょう。
そこでポイントとなるのが、WEB活用による採用です。
自社ホームページを見直すことで、よりヤル気のある若者を獲得することができるチャンスが増えます。
しかし、「本来の業務に追われてWEB運用にまで手が回らない」という方も多いでしょう。
そのような場合は、思い切ってプロにWEB運用を任せてみてください。
ミライスタイルは建築業界専門のWEB制作・運用会社。
建築に特化することで業界のニーズに的確に対応し、集客できるホームページをご提供しています。
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