工務店の“WEBマーケティング”で景気低迷期を乗り切る|WEB運用7つのステップを解説
コロナ禍以降、なかなか景気回復の兆しが見えない建設業界において、中小規模の工務店が生き残る上で欠かせないのが「WEBマーケティング」です。
しかし、今まで特別な施策をとってこなかった会社にとっては、どうしてもハードルが高いように感じてしまうかもしれません。
そこで今回は、WEB運用の始め方・基本のステップを紹介します。
「集客のチャンスを増やしたい」「今までうまく運用できていなかった自社ホームページをリニューアルしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
■2022年から建設業界の倒産増加・“苦境”の理由は?
■中小工務店が生き残るために必要な“WEBマーケティング”7つのステップ
■まとめ|WEBマーケティングはポイントを押さえて効率的に
■ WEBマーケティングは、ホームページの充実やSNS活用など、ポイントを押さえて効率的に取り組むことが重要です。
■ 私たち“ミライスタイル”が、建築業界専門のWEB運用会社として、専門知識を持ったスタッフがチームで御社をサポートします。
目次
■2022年から建設業界の倒産増加・“苦境”の理由は?
建設業界に携わっている方、特に中小工務店・地方工務店を営んでいる方にとって、最近の景気不調を実感することも多いでしょう。
帝国データバンクの調べによると、建設業の月間倒産件数は2022年に急増し、一年間で1,291件もの会社が廃業を余儀なくされました。(参考:PR TIMES|建設業の倒産が急増、3年ぶり増加 経営を襲う「三重苦」)
その原因として考えられるのは、主に3点です。
「資材不足や納期遅延による工期長期化」
コロナ禍の東南アジアや中国、ベトナムなどのロックダウンによって、給湯器などの設備機器部品が入手できず、深刻な品不足を招きました。
その他にも、主に輸入に頼っていた資材の運搬停滞や遅延が相次ぎ、工期長期化によって資金ショートを起こす中小企業が増えてしまったのです。
「円安・ウクライナ情勢による資材価格高騰」
2022年4月頃から始まった“歴史的円安”は、同年10月時点1ドル=151円にまで達しました。
つまり、輸入資材が今まで100円で購入できていたのに円安以降は1.5倍もの費用がかかってしまうということです。
また、ウクライナ情勢の影響で、原油や石炭、銅などの原料価格が急騰したことも、建設業界へ大きな影響を及ぼしました。
「従事者高齢化などによる人手不足」
建築士や施工管理技士、その他有資格者の高齢化や、不景気による離職者の増加により、人手不足が常態化しています。
「資材不足」「資金不足」「人手不足」の“三重苦”に立たされている建設業界は、今まさに正念場であり、今まで通りの経営では乗り越えるのが難しいと言えるでしょう。
つまり、何かしらの新しい経営戦略を検討する必要があるのです。
■中小工務店が生き残るために必要な“WEBマーケティング”7つのステップ
総務省の調べによると、2021年のインターネット利用率(個人)は82.9%にまで上り、年齢層問わず知りたい情報を企業ホームページなどから得る人が大多数を占めています。(参考:総務省|令和4年度版 情報通信白書)
つまり、できるだけ多くの顧客に会社の存在を知ってもらうためには、WEBマーケティングが必須であるということです。
WEBマーケティングとは、ホームページなどを運用し、より多くの顧客を得ることを意味します。
今までは、工務店選びといえばショールームを見学したり、新聞チラシや実店舗への来店が足がかりになるケースが主流でしたが、インターネットが普及した現代においては、やはりWEB上で情報を得るケースがほとんどです。
ただし、単に自社ホームページを開設すればいいという訳ではありません。
インターネット黎明期はそれだけで同業他社と差別化できましたが、今や小規模事業者でも半数近い企業が自社ホームページを開設しており、中規模企業においては開設率は80.4%にまで上ります。(参考:中小企業庁|ITの導入状況)
つまり、無数にあるホームページの中から、顧客の目に留まるためには、効果的な戦略を練り、それを着実に実行しなければいけないということです。
では、これからWEB運用を始める場合、どのようなステップを踏めば良いのでしょうか。
それぞれのポイントを見てみましょう。
ステップ① 自社ホームページ開設・リニューアル
WEBから集客する上でアプローチ方法はいくつもありますが、最終的に自社ホームページへ誘導することが必須です。
そのため、魅力的でハイクオリティなサイトを用意しなくてはいけません。
特に、工務店は成果物、つまり施工事例が重要なアピールポイントであるため、それらを美しくかつ分かりやすく表現することがポイント。
インターネットユーザーは第一印象でページをじっくり閲覧するかどうかを判断する傾向が強いため、ホーム画面のビジュアルは特に重要です。
写真やデザインのクオリティが低いと、いくら会社そのものが魅力的であっても、潜在顧客がホームページを事細かに見る可能性は低いでしょう。
そのため、まずは自社ホームページを開設していない場合はプロに相談し、既に開設済みであってもデザインや構成のリニューアルを検討してみてください。
ステップ② SEO対策
SEOとは“Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)”の略で、WEB運用をする上で切っても切り離せない最重要キーワードです。
例えば、上画像のように「つくば_工務店」とキーワード検索した際に、自社ホームページをできるだけ上位表示させるのがSEO対策。
表示順が10違うだけで、ユーザーのアクセス数は何百も変わってしまいます。
GoogleはSEO対策の基本を以下のように定義しています。
- ・所有するウェブサイトが Google に表示されているか?
- ・ユーザーに質の高いコンテンツを提供しているか?
- ・所有するローカル ビジネスが Google に表示されているか?
- ・ウェブサイトのコンテンツにどのデバイスからでも速く簡単にアクセスできるか?
- ・所有するウェブサイトは安全か?
(参考:Google|検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド)
しかし、これ以上のルールは正式に公表されていないため、どの企業も試行錯誤を重ねて自社ホームページの表示順位を上げるべき努めています。
逆に言えば、何も対策せずにホームページを開設しても、無限にあるサイトの中に埋もれてしまい、ユーザーの目には入らないということです。
ステップ③ MEO対策
MEOはまだまだ聞き馴染みのない方も多いかもしれませんが、“Map Engine Optimization(マップ検索エンジン最適化)”の略です。
今やSEO対策をしていることは当然で、さらにユーザーの目に留まるチャンスを増やす目的で、MEO対策をとっている企業は少なくありません。
具体的には、Googleマップにおいて検索結果が上位に表示されるための施策で、認知度や来店率を上げることが目的です。
MEO対策の第一歩は、Googleマイビジネスへの登録で、オフィスやショールームなどの写真を充実させたり、営業時間や連絡先などの基本情報を細かく載せることが基本。
マップ検索するユーザーは、本気で工務店を探している方がほとんどなので、来店してもらえれば直接的な集客となり、即効的な効果が期待できます。
ステップ④ リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahooなどの検索エンジンを利用した際に検索結果に関連付いて表示される広告を指します。
ホームページを上位表示させるためのSEO・MEO対策と併せて、より集客の確率を上げるために行います。
広告掲載は有料であるものの、SEO・MEOのように効果が出るまで時間がかからず、即効性が期待できる点がメリットです。
また、オープンハウスや現場見学会、その他キャンペーンの告知など、スポットで活用することもできます。
ただし、リスティング広告に頼りすぎるとコストがかさんでしまいますので、あくまでもSEO・MEO対策の“サブ”として利用を検討しましょう。
建築業界WEB運用×リスティング広告コラム②:まずペルソナを考える
建築業界WEB運用×リスティング広告コラム③:ペルソナから考えたキーワード選定
建築業界WEB運用×リスティング広告コラム④:ロングテール効果を目指したスモールキーワード選定
建築業界WEB運用 x リスティング広告コラム⑤:ロングテール効果の応用と効果予測
ステップ⑤ SNS運用
ホームページへの施策を実施した上で、並行して取り組まなくてはいけないのがSNS対策です。
今やSNSは若者だけのものではなく、年齢問わず利用者が増えており、総務省の2022年に行った調査によると、60歳以上の方でも「活用が欠かせない・積極的に活用している・利用したことがある」と回答した方は51.3%、「利用してみたい」という方を含めると60%にも上ります。
また、SNSの利用目的についても興味深い結果が出ており、利用者全体の84.1%が「情報収集目的で利用している」と回答しています。(参考:総務省|令和4年度消費者白書)
つまり、自社ホームページの対策だけではなく、SNSを攻略することも現代においては重要なマーケティング戦略であるということです。
InstagramにFacebook、YouTube、Pinterestなど、それぞれのプラットフォームに合った情報発信をすることがポイント。
特に、YouTubeは住宅業界で活用が広まっているマーケティング手法で、施工事例を写真で見せるのではなくルームツアーのような動画を公開するなど、より顧客の記憶に残る工夫が欠かせません。
また、ショート動画の視聴者も増えているため、それらへの対策も行うことをおすすめします。
ステップ⑥ ブログ・スタッフ紹介掲載
ホームページの対策、SNS運用まで行ったら、あとはさらに内容を充実させて顧客満足度を上げていくことが必要です。
最近増えているのが、スタッフブログやスタッフ紹介のページ。
ちょっとした豆知識や普段の現場で感じたことなどをこまめに発信し、ホームページの更新頻度を上げSEO対策につなげる目的があります。
ブログやスタッフ紹介ページから直接集客へ繋げることは難しいですが、認知度を上げて会社へ興味を持ってもらうには十分な効果を得られます。
また、スタッフの人柄や顔が見えるホームページに仕上げることで、自然と親近感が湧き、同業他社との差別化を図れる点もポイントです。
ステップ⑦ コラム掲載
ここまで来たら、あとは定期的にサイトへ訪れてもらうための工夫を凝らしましょう。
そこでおすすめなのが、コラムの掲載です。
検索ボリュームの大きなキーワードをテーマにすると、SEO対策としても効果的ですし、一度読んでもらえれば、定期的にサイトへ訪れてくれる可能性も高まります。
ポイントは、「営業色をあまり出さないこと」。
自社の宣伝ばかりを書き連ねても、ユーザーはあまりメリットに感じません。
有益となる情報を盛り込むことで、サイトへの再訪問率が高まります。
そして、会社への信頼感アップなど副次的な効果も期待できるでしょう。
こちらもブログ同様に直接的な集客には繋がりにくいですが、会社を知ってもらうきっかけとしては十分に役割を果たしてくれます。
■まとめ|WEBマーケティングはポイントを押さえて効率的に
WEBマーケティングは、インターネットが必須の現代において、集客を得るために欠かせない取り組みです。
建設業界が不景気な今だからこそ、確実に顧客を掴むことはとても重要と言えるでしょう。
闇雲に自社ホームページを開設するのではなく、ポイントを押さえて効率的に取り組んでみてください。
しかし、通常業務に追われてなかなか手がつけられないという方も少なくないはずです。
そのような場合は、思い切ってプロにWEB運用を任せてみてください。
「本来の業務に追われてなかなかWEB運用にまで手が回らない」という方におすすめします。
ミライスタイルは建築業界専門のWEB制作・運用会社。
建築に特化することで業界のニーズに的確に対応し、集客できるホームページをご提供しています。
設計事務所・設計事務所のサポート事例も数多くございますので、独立や事務所の開業、集客のお悩みなどぜひお気軽にご相談ください。
全国からお申込みいただけるWEB個別診断もございます。
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