工務店選びはどう変わる?ウィズコロナの注文住宅動向・トレンド調査2020をダイジェスト

注文住宅検討者はリモートでの情報収集に余念がない
前回は、コロナ禍で住宅市場がどのように変化していくのかをデータから紐解いてみました。今回は、注文住宅検討者が、実際にどのようなアクションを起こして住まいを検討しているのか、新たなリモートによる工務店選びについて、その満足度はどうだったのでしょうか。モデルハウスやイベントへの集客、プラン見積もりの変化、注文住宅の予算と土地探しの動向も含めてウィズコロナ時代の工務店選びのトレンドを具体的に確認していきたいと思います。

コロナ禍の住宅購入建築検討者の調査結果の振り返り

コロナ禍の新築検討者の意識の変化について解説

前回、コラム「これからどうなる?住宅市場~地域密着型工務店が今すべきこと【2021年版】」でもご紹介したように、今、住宅市場は大きな転換点にあります。これまで潜在的に抱えてきた住宅への悩みや不満が顕在化し、全国各地で新たな住まい探しが始まっています。特に首都圏などの近郊はこの動向が顕著です。都心部では高層新築マンションの需要は底堅い一方で、自分たちのライフスタイルにあった通勤利便性にこだわらない家づくりが加速しています。具体的には、都内では屋上や中庭などのある多層階住宅、郊外では広い居住スペースと自然に近い暮らしなど、様々なニーズが顕在化しています。そのような中、地域密着型の工務店は、膨大な潜在顧客群に向けて新たなアプローチでの集客活動が求められています。

<関連コラム>
これからどうなる?住宅市場~地域密着型工務店が今すべきこと【2021年版】

ウィズコロナの注文住宅動向調査にみる工務店の選び方の変化

ウィズコロナの注文住宅動向調査にみる工務店の選び方の変化

リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」によれば、コロナ禍で2020年の住まい探し、工務店の選び方に次のような変化がみてとれます。

 

住宅展示場訪問数

2020年の注文住宅の検討は、コロナ禍の影響により住宅展示場(モデルハウス含む)、イベント参加率ともに低下。検討中の方でも1社も訪問していないという方が全体に27.5%を占めました。前回のコラムでもご紹介したように、住まい探しを新たに始めた方はリモートでの情報収集や、現在検討中だった方が自宅での検討に切り替えている傾向がわかります。

なお、このような状況下でも、住宅展示場(モデルハウス含む)に1社、2社には訪問したという方の割合が若干増加しています。具体的に検討を進めていた方が工務店さんの候補を絞り込んで訪問している傾向がみてとれます。

 

注文住宅の検討にあたって住宅展示場(モデルハウス含む)に訪問しましたか?

2018年 2019年 2020年 2019年/2020年比
訪問していない 21.70% 23.30% 27.50% 4pt
1社 15.30% 15.40% 17.10% 2pt
2社 16.90% 16.80% 17.50% 1pt
3社 16.00% 16.60% 15.10% -2pt
4社 8.90% 8.30% 8.60% 0pt
5社 13.90% 12.20% 8.80% -3pt
平均 2.6社 2.5社 2.2社

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

 

 

イベント参加数

では続いて、イベント(現地見学会、構造見学会、相談会など)への参加状況を確認してみましょう。

何らかの工務店さんが開催するイベントに参加も同様に、1社も参加していない方が44.4%と増加しています。2020年は複数のイベントに参加された方も減少傾向にあり、イベントの開催自粛等の影響があるとみうけられます。

 

注文住宅の検討にあたってイベント(現地見学会、構造見学会、相談会など)に参加しましたか?

2018年 2019年 2020年 2019年/2020年比
訪問していない 37.90% 39.90% 44.40% 5pt
1社 20.80% 20.20% 18.80% -1pt
2社 17.60% 16.40% 15.00% -1pt
3社 10.80% 12.10% 11.20% -1pt
平均 1.5社 1.5社 1.4社

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

 

 

プラン見積もり依頼数

次に、具体的にプランの見積もりを依頼した件数をみてみましょう。

プラン見積もりを依頼した方の比率は、大きな変動はありません。展示場やイベントに参加せずとも、プラン見積もりは依頼している傾向があることから、住まい探しは自宅等で行っていることがこちらの調査かわもわかります。

 

注文住宅の検討にあたって何社にプラン見積もりを依頼しましたか?

2018年 2019年 2020年 2019年/2020年比
0社 28.70% 39.50% 40.40% 1pt
1社 34.70% 24.30% 23.80% -1pt
2社 21.00% 18.80% 17.50% -1pt
3社 10.40% 10.70% 10.20% -1pt
平均 1.5社 1.5社 1.4社

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

 

 

オンラインを活用した工務店の選び方のポイントは?

工務店選びにリモートツールの利用率が高まっている

では、実際に自宅でどのように工務店選びを実施しているのかをみていきます。

自宅で検討を実施している方法の上位は以下のようになっています。

 

自宅でできる工務店とのオンライン相談の利用率

自宅での工務店探しや家づくりの検討方法は、自宅への資料送付、電話・メールでの打ち合わせが30%弱。ウェブなどでの映像での展示場見学、チャットでの打ち合わせ、Zoomでの打ち合わせなどが15%前後となっています。ウェブなどの新たなリモートツールを使った検討が普及し始めていることがうかがえます。

なお、首都圏のほうが全国と比較して、リモートツールの利用率が5ポイント程度高くなっています。

 

自宅ではどのような方法で住まいを検討しましたか?

全国 首都圏
自宅への資料送付 31.00% 30.70%
電話で打ち合わせ 23.00% 29.50%
担当者が自宅を訪問 21.60% 23.60%
メールでの打ち合わせ 21.20% 27.80%
映像で展示場見学 12.20% 16.50%
VR・3D画像で展示場見学 10.90% 14.00%
チャットで打ち合わせ 10.60% 16.70%
画面共有(Zoom等)で打ち合わせ 9.60% 14.60%

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

次に、その理由について伺ったところ、以下のような結果となりました。

 

工務店選びにオンライン相談を利用した理由は?

ポイントは、感染リスクを考慮してリモート検討にしたのではなく、移動時間や時間の都合がつきやすいという利便性が主な理由になっている点です。これまでリアルチャネルでの検討がメインだった工務店選びも、ウェブやリモートでもできることはできるだけ積極的にシフトしたいという傾向があると言えるでしょう。

 

特に自宅から検討を行う方のうち、画面共有機能が利用できるZoom等での満足度が高く、36.8%の方が「とても良かった」と回答しています。次いで、チャット、電話、といった、リモートでありながらライブで質問に答えてもらえる方法が上位を占めています。

これまでも利用されてきた広告に掲載していない写真や資料の送付、担当者の訪問などは、「とても良かった」「まあ良かった」の合計でみると上位となります。

新型コロナの感染拡大を機に、ウェブツールなどを使った工務店探しが、見込み化に向けて満足度を高める要因になっているとことが想定されます。

 

自宅ではどのような方法で住まいを検討しましたか?

移動時間等が少ない 時間の都合がつきやすい 落ち着いて検討したい 早く検討が進む 感染リスクが低い
電話で自宅から行う打ち合わせ 54.60% 36.70% 16.40% 15.10% 20.10%
チャットで自宅から行う打ち合わせ 42.20% 43.10% 23.60% 15.30% 19.60%
メールで自宅から行う打ち合わせ 43.50% 46.00% 31.10% 12.90% 20.60%
画面共有機能(Zoom等)を活用し 自宅から行う打ち合わせ 42.70% 34.20% 21.80% 23.40% 20.70%
担当者が自宅に来て打ち合わせ 35.10% 25.40% 29.80% 25.30% 5.40%
広告掲載にない展示場等の写真を撮って送ってもらう 28.90% 22.80% 27.90% 15.20% 13.00%
自宅への資料送付 31.50% 28.50% 36.80% 15.90% 14.20%

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

自宅等から行う検討方法の満足度

とてもよかった 良かった 良くなかった
広告掲載にない展示場等の写真を撮って送ってもらう 31.60% 79.70% 2.20%
電話で自宅から行う打ち合わせ 33.30% 79.70% 3.30%
自宅への資料送付 23.90% 79.50% 2.90%
担当者が自宅に来て行う打ち合わせ 29.60% 78.90% 4.60%
チャットで自宅から行う打ち合わせ 32.70% 78.90% 4.70%
メールで自宅から行う打ち合わせ 23.30% 76.70% 3.80%
画面共有機能(Zoom等)を活用し自宅から行う打ち合わせ 36.60% 74.90% 4.80%

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

 

工務店の集客ターゲットとなる潜在顧客の意識の変化

家づくりは土地探しからはじめる潜在顧客が増加中

続いて、ウィズコロナの住まい探しにおいて、予算と土地の取得状況についてはどうなっているのでしょうか。

 

まず建築費は、2019年比、2000万円~2500万円のボリュームゾーンが3ポイント程度減少。一方で、2500万円~3000万円、3000万円~3500万円の層が2~4ポイント程度増加。さらに3500万円~4000万円、4000万円~4500万円の層も1ポイント前後増加するなど、住宅検討者の建築費の予算が相対的に増加しています。

 

家づくりの建築費用(土地代を除く)

1,500万円未満 2,000万円未満 2,500万円未満 3,000万円未満 3,500万円未満 4,000万円未満 4500万円未満
2018年 7.10% 12.50% 23.70% 19.30% 17.90% 8.30% 4.70%
2019年 7.10% 10.80% 23.30% 18.80% 18.40% 8.60% 5.40%
2020年 6.20% 10.90% 20.70% 20.20% 18.80% 9.80% 5.90%

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作成

さらに、土地の有無についてみてみると、注文住宅を建築するにあたって、土地探しから始める「土地なし」層の比率が増加しています。特に首都圏で土地の取得から検討する方の増加は過去3年で6ポイント以上の増加となっており、増加傾向が顕著です。

注文住宅での家づくりは、土地探しをから始める潜在顧客が増加している傾向がこの調査結果からもわかります。

 

注文住宅の土地探しの有無

全国 首都圏
全国 土地なし 土地あり その他 土地なし 土地あり その他
2018年 67.20% 31.80% 1.00% 62.50% 35.70% 1.90%
2019年 71.30% 28.00% 0.70% 66.20% 33.00% 0.80%
2020年 71.50% 27.90% 0.70% 68.90% 30.60% 0.50%

出典:リクルート住まいカンパニー「2020年 注文住宅動向・トレンド調査」に基づき弊社で作

なお、同調査の最後に、ZEH導入状況も報告されています。ZEHの認知率は全体の67%。そのうち21.8%が導入しており、過去最高の導入率となっています。ZEH導入の経済的メリットは月平均6,865円(年82,380円換算)との報告があります。今後、日本の住宅政策が省エネ住宅の推進に益々シフトしていくことが想定されますので、地方移住や都心部の再開発などによる土地探し、省エネ住宅もキーワードの1つとなっています。

どこで、誰と、どのような暮らしをしたいのか。ウィズコロナの住まいづくりは、日本の住宅の在り方を大きく変える転換点に差し掛かっています。工務店選びも、都心にいながらにして地方の土地探し、地方にいながら都心で土地の有効活用など、今後、リモートでの工務店選びが新たな局面に入っていくことが想定されます。

<あわせて読みたい>
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まとめ

ウィズコロナの注文住宅の家づくりは、リモートでの検討が浸透してきています。注文住宅検討者の3割がリモートでの検討を実施しており、満足度も7割を超える結果となっています。自宅での検討を選択した理由は、感染防止対策ではなく、移動時間やアポイントなどの面談時間の自由度の高さ、利便性を重視しる方が多い傾向があります。また、Zoom、チャット、電話等のライブで質問に答えてもらえるサービスの利用者の満足度が高い傾向があります。即ち、利用者の利便性と検討スピードの速さなどを重視しています。新築にあたっては土地探しからはじめるケースも増え、建築予算も増加傾向にあるなど、ますますウィズコロナの住まい探しが加速している傾向が読み取れます。今後も、この傾向は継続することが想定されますので今後の工務店探しはウェブマーケティングがますます重要になってくることが想定されます。

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