大工に資格はいるのか|稼げる大工になるために必要なこと
この記事ではこれから大工を目指す方に向けて、大工の業種や仕事内容、有利になる資格などを詳しく解説します。
一人前の大工として稼いでいくために必要な資質や能力も紹介しますので、建築業界への就職・転職の参考にしてみてください。
目次
■大工とはどんな仕事
■大工になる方法
■大工関連の資格
■稼げる大工になるために必要なこと
目次
■大工とはどんな仕事
一口に大工と言っても実際の業種はさまざま。まずは大まかなジャンルごとの仕事内容を見ていきましょう。
建て方大工
建築現場において、土台・柱・梁などの構造部を組みたてるのが建て方大工の仕事です。
一昔前までは柱や土台を加工する「墨付け~刻み」も建て方大工の仕事でしたが、プレカット工法の登場によってその機会は減りつつあります。
そのため独り立ちまでの期間は短くなっていますが、チームで作業に当たるためコミュニケーションや連携力が求められます。
建て方専門の場合はこの後の工程を造作大工に引き継ぎますが、一棟の大工作業を丸ごと請け負う施工大工も少なくありません。
造作大工
建て方完了後に内装の大工仕事を請け負うのが造作大工です。
床・壁・天井の下地から建具・フローリングなど仕上げ部分まで担当範囲は広く、施工精度が求められる仕事です。
最近は合板や集成材などの内装材が主流ですが、無垢材を使うこだわりの現場などは木の扱いに関する知識と技術が求められます。
新築だけでなくリフォーム・リノベーションの現場でも求められる業種なので、腕を磨けば活躍の場を広げやすいジャンルです。
宮大工
日本古来の建築技術を身に付け、神社仏閣や歴史的な建造物の修繕を主に行うのが宮大工の仕事です。
基本的な仕事内容は一般の大工と変わりませんが、歴史的建造物は釘や金物を使わないケースもあり、より専門的な知識と技術を要求されます。
独り立ちまでの期間は長い傾向があり、宮大工専門の工務店などで修業を積む必要があります。
一般の大工では関わる機会がない貴重な建物に触れる機会が多く、歴史や文化が好きな方には向いているジャンルと言えるでしょう。
型枠大工
鉄筋コンクリート造の建築現場で、コンクリートを流し込むための型枠を作るのが型枠大工の仕事です。
設計図通りの型枠を作るため、材料を拾い出し型枠の設計図面を作るのも大切な仕事の一つ。
コンクリートの圧力に負けない型枠を組み立て、実際に施工して型枠を解体するまでワンセットで担当します。
戸建て住宅の基礎はもちろん、鉄筋コンクリート造の大規模建築など活躍の場が広い業種です。
■大工になる方法
大工になるメジャーな方法をいくつかご紹介します。
弟子入り
建築業界では「一人親方」と呼ばれる職人の下に弟子入りし、修業して一人前を目指す方法があります。
大工も例外ではなく、弟子を受け入れてくれる親方を見つけられれば直接弟子入りを申し入れるのも一つの手です。
「この人のような大工になりたい」という目標が明確な場合、弟子入りできれば直接ノウハウを学べるのが大きなメリット。
最初は現場の掃除や材料の運搬など雑用をしながら仕事を覚えていき、徐々に実際の大工仕事に携わっていく流れです。
一方給料や休日などの待遇は親方によって異なるため、一人前になるまではガマンが必要になることも多いようです。
また日給月給制の場合も多く、怪我や病気などで休んだときなどは厳しいケースも。
工務店・ハウスメーカーに就職
自社大工を抱えている工務店やハウスメーカーに就職し、正社員として働くスタイルも比較的メジャーな方法の一つ。
会社にもよりますが福利厚生が充実しているところを選べば、安定した働き方と収入で一人前を目指すことができます。
社員数が多い会社なら、チームワークや一般的な社会性を学べるのも就職大工のメリット。
一方でたくさんの先輩大工が居る場合、弟子入りする親方を選べないのはデメリットと言えるかもしれません。
学校に通う
前述した二つのルートなら学歴や資格がなくても大工になれますが、建築関係の学校で知識と技術を身に付けておくのも一つの考え方です。
卒業後いきなり独立開業するのは難しいですが、弟子入り・就職どちらにしても下地があるとスムーズに進めやすいです。
在学中に資格を取得しておけば、就職の幅が広がり結果的に大工としての収入アップにつながる可能性もあります。
高校の建築学科、職業訓練校、大学などさまざまな学校があるため、将来大工になることを決めているなら早めに学んでおくメリットは大きいでしょう。
大工関連の資格
大工に資格は不要ですが、取得して損になることはありません。
大工としてのスキル・キャリアアップに有利な資格をチェックしてみましょう。
木造建築物の組立て等作業主任者
厚生労働省が管轄する国家資格の一つで、木造建築現場の事故を防ぐ目的で運営されています。
受講資格に実務経験が必要なため、現場で経験を積みながらいずれ取得する資格です。
木造建築士
木造建築士は国土交通省管轄の国家資格で、木造建築物の設計・管理に携わることができます。
後述する二級建築士の限定版のようなイメージの資格ですが、取得ハードルが低いのでステップアップとして活用するのも良いですね。
建築士の独占業務である設計図書作成・工事監理ができるようになるので、大工としての仕事の幅が広がります。
二級建築士
木造以外の設計・施工監理まで業務が広がる二級建築士は、大工として仕事を広げるならぜひ狙いたい資格です。
就職や転職に有利なのはもちろん、工務店を立ち上げるなど大工としてのキャリアが広がります。
建築大工技能士
建築大工技能士は、木造建築の技術力を証明する国家資格です。
一定水準の技術を持っていることの裏付けになるため、転職や新規取引先開拓などで役に立つかもしれません。
稼げる大工になるために必要なこと
体力・健康
どの仕事も体が資本ですが、大工をはじめとした職人は当然高い体力と健康な体が求められます。
建築現場には基本冷暖房はありませんので、寒い冬も風邪をひかず、暑い夏もバテずに働けなければ稼げません。
普段から食べ物や体のメンテナンスに気を使い、しっかり稼げる体づくりに取り組んでいきましょう。
真面目さ・正確性
図面通りに建築物を仕上げるのが大工の仕事ですから、真面目で正確に仕事に取り組む姿勢は大切な資質です。
逆におおざっぱで楽観的な性格の人は、あまり大工に向いていません。
仮に5mm柱の位置が狂っていたら、ドアや窓が収まらず大きなトラブルに発展してしまいます。
常に図面通り正確に仕上げることは、大工の基本であり安定して稼ぐためには不可欠な能力です。
空間把握・計算能力
大工といえば体力仕事のイメージがあるかもしれませんが、多くの場面で図面の読み取りや高度な計算が求められます。
図面から必要な材料を拾い出し、仕上がりから逆算して下地を作るなどスムーズな仕事に正確な計算が欠かせません。
「稼ぐため」というよりは基本的な能力になりますが、早い段階から意識して育てていきましょう。
コミュニケーション能力
建築現場では、設備・電気・内装など他業種との連携が必ず発生します。
現場をスムーズに進めるためには他の職人と連携が大切で、コミュニケーション能力は大工にとって欠かせないものです。
どんなに腕の良い大工でも、ほかの業種と争ってトラブルを起こしてばかりだと呼ばれなくなってしまいます。
逆に現場監督の意図をしっかり把握し、他業種と連携が取れる大工は重宝されます。
たとえ一人親方でも大工の仕事はチームプレーです。意識してコミュニケーション能力を磨いていきましょう。
営業力
大工として収益を大きくアップさせるには、独立開業して安定した仕事を得るための営業力も欠かせない能力です。
どんなに腕の良い大工でも、その能力を伝えることができなければ高単価の仕事は得られません。
自分の腕前を言語化・視覚化し、工務店やクライアントに説明する営業力があって初めて大きく稼ぐことができるのです。
敏腕セールスマンのようになる必要はありませんが、クライアントとの交渉や打ち合わせ能力も意識して養っていきましょう。
まとめ
大工になるために資格は必要ありませんが、独立開業やキャリアアップには役立ちます。
安定して稼ぐための能力も伸ばしつつ、資格取得も視野に入れて大工としてのステップアップを目指してみてください。
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