“SNS活用”は工務店が生き残るためのカギ|媒体別特徴やポイントをプロが解説
今やSNS戦国時代。
これまで縁遠かった分野においても、SNS活用は避けられません。
建築業界も例外ではなく、中小規模工務店も口コミやホームページによって集客しているだけでは不十分となってきています。
しかし、「一体何からどうやって始めればいいか分からない」という方も多いでしょう。
そこで、今回は工務店のSNS活用について、大切なポイントや注意点を詳しく解説します。
目次
■ホームページの充実だけでは不十分?SNS運用が重要な理由
■SNS媒体別の特徴や集客方法の違いは?
■工務店がSNS集客を成功させる8つのポイント
■ただし“SNS集客”だけに特化するとデメリットやリスクも
■まとめ|SNS運用はプロに任せるのもおすすめ
■ 多くの人に会社の魅力を伝えるためには、ポイントを押さえたSNS運用が欠かせません。
■ 私たち“ミライスタイル”が、建築業界専門のWEB運用会社として、専門知識を持ったスタッフがチームで御社をサポートします。
目次
■ホームページだけでは不十分?SNS運用が重要な理由
ほんの10年ほど前まで、SNSはあくまでもコミュニケーションの場であり“娯楽”のイメージが強かったかもしれません。
しかし、今や重要な“情報提供ツール”であり、企業の規模問わず、集客において大きな意味を持ちます。
その理由は主に4つ。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
新規顧客の目にとまるチャンスが増える
企業はSNS運用をするメリットは、ずばり新規顧客の目に止まる可能性が高まるから。
“SNSは若者のもの”と思われがちですが、総務省の2022年調査によると、60歳以上の方でも「活用が欠かせない・積極的に活用している・利用したことがある」と回答した方は51.3%にものぼり、「利用してみたい」という方を含めると60%に迫る勢いです。
また、SNSの利用目的についてのアンケートによると、利用者全体の84.1%が「情報収集目的で利用している」と回答しています。(参考:総務省|令和4年度消費者白書)
つまり、SNSへ自社の商品やサービス、コンセプト、強みを発信することで、より多くのユーザーへ届く可能性があるのです。
また、すぐに直接的な利益に繋がらなかったとしても、有益な情報を発信し続けることでフォローされて“潜在顧客”となり得ます。
口コミやフォロアー数によって客観的な“信頼度”を得られる
SNSのメリットは、ユーザー側も情報発信ができるという点であり、口コミは今や信頼できる情報源として多くの方から認識されています。
総務省が2022年に作成した「消費生活意識調査」によると、消費者トラブルの事例やその解決方法などの情報をSNSから得ているという人は11.9%で、これはテレビやラジオ、新聞、公式アプリに次いで4番目に多い数値です。(参考:総務省|令和4年度消費生活意識調査)
この傾向は特に若者に強く、20代では商品やサービスを選ぶ際に口コミを重視する人は半数を超えています。
つまり、逆に言えば口コミ次第でユーザーの信頼を得られるということです。
また、多くのフォロアー獲得は、企業の認知が拡大していることを意味するため、やはり同様に信頼につながるでしょう。
無料なので始めるハードルが低く戦略が立てやすい
ホームページを充実させるためには諸経費が掛かってしまいますが、SNSの運用は無料で始められます。
また、ユーザーが多いため施策の効果が見えやすい点もメリットと言えるでしょう。
ただし、既にSNSを積極的に活用している企業の中には、費用をかけてSNS広告を打ち、多くのユーザーに表示されるようにしているところも少なくありません。
そのため、無料で始めて一定の効果を実感できたら、ある程度のコストをかけてさらに拍車をかけることが必要です。
ファンが将来の顧客につながりやすい
定期的に更新を続けてファンを獲得できれば、すぐに利益化できずとも、中長期的な顧客獲得につながります。
ただし、そのためには“営業色”を全面に出さず、ユーザーの有益な情報を発信し続けるなどの工夫が必要です。
どこでも簡単に多くの情報を得られる現代だからこそ、一社のSNSを見て即決する方はほぼいません。
そのため、SNS運用による利益獲得を期待する場合も、短期的ではなく中長期的な見通しをしなくてはいけないのです。
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■SNS媒体別の特徴や集客方法の違いは?
SNSと言っても特性は異なり、それぞれのコンセプトに合った活用をしなければ、思うような効果は得られません。
工務店の集客につながると考えられるSNSについて、詳しく見てみましょう。
Meta(メタ)が運営しているSNSです。
日本国内では、30〜40代の利用者が多く、基本的には実名でアカウントが作成されるため、信頼性が高い点がメリットです。
世界では29億5,800万人、日本国内でも2,600万人ものアクティブユーザーがいると言われており、多くの企業が活用しています。
画像や動画、音声と文章の両方をアップでき、サイトリンクも貼り付けられるため、より多くの情報を一度に発信できます。
マーケティングの目的に合わせて細かく広告設定ができる点も魅力と言えるでしょう。
Instagramは、Facebookに次いでユーザーの多いSNSで、写真や動画の投稿が中心です。
ライブ配信ができ、ユーザーの反応を直接実感できます。
投稿した画像などが一覧で表示されるため、企業の“世界観”や“コンセプト”をアピールしたい場合におすすめです。
こちらも企業広告を出せるため、ユーザーの視覚に訴えかけるのに適しています。
(参考:Instagram for Business)
主に10〜20代の若年ユーザーが多いSNSで、140字の文字制限がある点が最大の特徴です。
写真や動画と短い文章で端的に情報を発信できるため、ユーザーも多くの投稿に短時間で目を通せます。
企業広告を打てる点がFacebookと変わりませんが、ユーザーがリツイート機能を使ってそれを拡散できる点がメリット。
思わぬ効果を得られる可能性を秘めています。
(参考:Twitter for Business)
LINE
日本においては全世代で幅広く利用されているSNSで、最近は公的な団体も運用しています。
他のSNSとは異なり、企業とユーザーでコミュニケーションを取りやすい点が最大の特徴です。
他の媒体からLINE登録へ誘導すれば、ピンポイントでコンテンツやクーポン、キャンペーン情報などをフォロアーへ届けられますし、チャット機能を使えば問い合わせツールとしても有効です。
YouTube
こちらも年練問わず利用率の高いSNSで、動画配信のためのプラットフォームです。
企業チャンネルで動画配信ができる他に、ハッシュタグを設定すればチャンネル未登録者の目にも留まりますし、キーワード検索で関連動画を探すユーザーも多いのがメリット。
また、ライブ配信機能でリアルタイムの反応も知ることができます。
文字で表現できない情報を映像で表現できるだけではなく、無料で動画をアップできるため自社ホームページにリンクを貼れば、簡単に動きのあるページに仕上げられる点も魅力です。
工務店の場合ですと、施工事例のルームツアー動画を簡単にホームページへ貼り付けることもできます。
TikTok
最近世界中でユーザーを増やしているのがTik Tokです。
10代を中心とした若年ユーザーが大半ですが、今後は30代以上の利用率が上がることも期待されています。
短尺動画のアップができ、関連した動画がおすすめに流れやすい点が特徴です。
作成できる動画の長さは最大60秒まで、アップロードできる動画の長さは最大3分までなので、ユーザーも隙間時間に流れ見することができます。
ライブ配信や広告投稿もできますが、ショート動画なので、宣伝で活用するというよりも“豆知識”のような情報発信の場に適しています。
フォロアーを獲得する入り口として利用し、他のSNSへ誘導する方法がおすすめです。
Piterest
こちらは、ユーザーが好きな写真を“ピン留め”してそれを共有できるSNSで、お気に入りの画像を集めてアルバムを作って、それを他の人に見せるようなイメージです。
同じく画像がメインのInstagramとの違いは、情報を一方的に発信するというよりもユーザーで共有する点。
工務店の場合は、施工事例の写真を多く投稿することで、デザインや世界観を重視する人の目に留まりやすくなります。
ユーザーがインターネットで画像検索する際に、表示される可能性が高まるのもメリットです。
写真にはリンクURLを貼り付けられるため、ビジュアルのいい写真を投稿し、第一印象のみで自社ホームページに誘導することもできます。
その他“建築”に特化したSNS(RoomClip・houzzなど)
ここまで紹介したSNSは、多業種が参入していますが、建築分野に特化したものもあります。
RoomClipは、住空間の写真投稿に特化したSNSです。
「RoomClip」は、家具や家電、雑貨などインテリアの写真を投稿・閲覧できる、住生活の領域に特化した日本最大級のソーシャルプラットフォームです。スマートフォンアプリとインターネットのウェブサイトを展開し、 月間ユーザー数は600万人を超えています。RoomClipは日本で最も「実際に人が生活している部屋の写真とデータ」が集まっているサービスです。
(引用:PR TIMES)
まだまだ認知度は低いですが、2021年には累計投稿写真枚数が500万枚を超え、ユーザー側は色々な事例をまとめてみたい場合に利用します。
InstagramやPinterestと並行して運用することもでき、それほど手間は増えないため、自社の事例写真がユーザーの目に留まる可能性を高めたい場合は、ぜひ他のSNSと併せて活用してください。
houzzも、RoomClipと同じく住宅事例に特化したプラットフォームで、全世界にユーザーがいるため、日本国内以外の事例も見られます。
キャッチコピーは「家づくりの専門家探しにうってつけの場所」。
まさに工務店集客にぴったりのSNSと言えるでしょう。
houzz は、「住む人」と「住まいの専門家」をつなぐ、家づくりのためのプラットフォームです。住宅デザイン、インテリア写真、アイデア、アドバイスなど、住まいに関するあらゆる情報やサービスを提供しています。
部屋の模様替えから注文住宅の建築まで、houzz は、参考になる写真やアイデア、お近くの専門家一覧、住まいに関するお役立ち情報など、理想の家づくりに必要な情報をご提供します。
また、住宅業界の専門家の皆さまには、プロの声から生まれた業務管理ソフトウエア Houzz Pro (houzz.jp/pro) で、案件や日々の業務を一元管理・効率化いただけ、より多くの案件を成約に導くお手伝いをします。
(引用:Houzz)
プロ版には業務管理サポートも備わっているため、より工務店にとってメリットの多いSNSです。
日本では2015年から運用開始した新しいSNSであるため、早めに参入することで優位化できることも期待できます。
■工務店がSNS集客を成功させる8つのポイント
様々特徴の異なるSNSをうまく使い分けて運用することは決して簡単ではありません。
また、日々の業務に追われてそれぞれじっくり向き合えないという方も多いでしょう。
そこで、SNS運用に欠かせない大切なポイントを8つ紹介します。
ポイントを押さえて“できること”から始めてみてください。
SNSの活用目的をはっきりさせる
SNS運用は無料で始められるため、とりあえず気軽に始めてそのうち放置してしまうというケースは少なくありません。
いくらユーザーと直接繋がれると言っても、成果が出るまでには時間がかかるため、根気が必要なのです。
また、目的が集客なのか認知度向上なのかによって、戦略も異なります。
まずは、「誰に・何を」伝えたいのかを明確にしてください。
ペルソナを設定する
ペルソナ設定は、マーケティングする上で最も重要と言っても過言ではありません。
会社の提供するサービスや商品に適したターゲット像を設定することで、収益化できる可能性が高まります。
設定したペルソナに合わせて適したSNSを選び、ユーザーの心に刺さる投稿を続けなければ意味がありません。
どのSNSがペルソナにマッチするかわからない場合は、複数SNSに同じ投稿をして検証してみるのもおすすめです。
フォロアーは“量より質”であることを知る
SNSはフォロアーが増えるほど認知度が上がることは事実ですが、収益化を目的とするのであれば量にこだわる必要がない場合もあります。
なぜなら、ユーザーは“とりあえず”や“なんとなく”でフォローする場合が大半だからです。
そのため、フォロアーを増やすことに注力しすぎてペルソナに合わない投稿を繰り返しても、一向に集客できないかもしれません。
ターゲットにとって有益でクオリティの高い情報発信をすることで、より質の良いフォロアーを獲得でき、それが収益につながります。
“片手間”では効果が薄い
SNS集客は、もはや片手間でやることではありません。
なぜなら、紙媒体の広告や自社ホームページよりも多くの人の目に留まる可能性が高いからです。
よくあるのが、運用を始めたもののいつの間にか投稿が疎かになって“死んだアカウント”になってしまうケース。
せっかく運用を始めても、定期的に更新しなければあまり表示されなくなってしまいます。
そのため、できれば専任担当者を設け、投稿スケジュールの管理などを徹底しましょう。
写真だけではなく動画作成も
今までは、気軽な写真付きの投稿が主でしたが、参入企業が増えてより同業他社と差別化しなくてはならなくなり、動画を用いる会社が増えてきました。
検索画面に並んだ際も、写真と動画とではユーザーの目に留まる可能性も違ってきますし、より内容の濃い投稿ができます。
そのため、よりSNS運用に時間や手間をかける必要が出てきているのが現状です。
会社が身近に感じられる工夫を
SEOを意識して機械的に消費者の注目しているキーワードを羅列しても、他社との差別化は難しいでしょう。
顔を突き合わせる営業活動ではないからこそ、会社スタッフに親近感を抱いてもらえる工夫が必要です。
日頃のちょっとした出来事や思いを綴ったブログ、顔写真・自己紹介付きのスタッフ紹介、業界のトレンドをシェアする投稿など、集客色を全面に出さないようにすることも成功のコツ。
会社の実績だけではなく、会社の雰囲気や社員の人柄で受注を獲得できれば、末永い継続的な収益化も夢ではありません。
“一方通行”にならないように注意
SNS運用で最も大切なのが、「一方通行にならないこと」。
SNSの魅力は、ユーザーの反応がすぐに見える点です。
こちらの伝えたい情報を一方的に発信するだけではなく、必ずコメントに目を通し、それに答えられる誠意ある対応を心がけなくてはいけません。
地道な対応こそ、良い口コミ獲得につながります。
WEBページへの誘導を忘れずに
SNS運用に力を入れすぎて、肝心の自社ホームページを忘れてはいけません。
あくまでもSNSは、会社を知る入り口に過ぎないからです。
ユーザーをうまくホームページに誘導する仕掛けを設け、連携的かつ総合的なWEB運用をしましょう。
■ただし“SNS集客”だけに特化するとデメリットやリスクも
SNS運用は集客の要であり、最優先事項と言っても過言ではありません。
しかし、SNS特有の落とし穴もあります。
注意点を理解して、リテラシーを持ち運用することが重要です。
まず、SNSは、アカウントを作っただけでは成果は全く出ません。
ある程度投稿を積み重ねてからでないとユーザーの目に留まりませんし、フォローもされないからです。
そのため、結果が出ないからと短期でやめてしまわないようにしましょう。
SNSの効果を実感するためには、地道にコツコツと投稿し続けることが重要です。
また、どのような投稿がターゲットに刺さるのかの検証も行いましょう。
テキストのみが良いのか、写真中心が良いのか、自社ホームページのURLはどこに配置するべきなのか…、一つ一つの可能性を試してみることをおすすめします。
そして、SNSと切っても切り離せないのが「炎上」です。
露出が増えれば増えるほど、投稿する写真やちょっとした言い回しによって炎上してしまうリスクは高まります。
炎上が企業イメージに悪影響を及ぼしかねませんので、落ち着いて丁寧に投稿することも忘れないようにしてください。
■まとめ|SNS運用はプロに任せるのもおすすめ
SNS運用は、インターネット社会において有効かつ必須の集客方法です。
しかし、継続してコンスタントに投稿しなくてはいけませんし、その成果や傾向を検証・分析する必要もあります。
工務店の中には、日々の業務が忙しく、人員を避けられないという会社も少なくないでしょう。
そのような場合は、思い切ってWEB運用のプロにSNSを任せてみてください。
本来の業務に専念できますし、プロの知識と経験を活かして期待通りの効果を上げることもできます。
ミライスタイルは建築業界専門のWEB制作・運用会社です。
建築に特化することで業界のニーズに的確に対応し、集客できるホームページをご提供しています。
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